腑に落ちない

エピソード文字数 266文字

 自分が存在していることへの
 そこはかとない違和感
 子どもの頃に時おり感じた
 いまもまた

 自分がここにいる
 自分に過去がある
 自分に来歴がある
 自分と関わった人がいる
 すべてに
 薄皮一枚の違和感
 これはみな
 本当のことだろうか

 本当は自分なんて最初から存在しなくて
 自分の過去はすべて瞬間の幻で
 自分と関わった人なんてどこにもいなくて
 なにもない場所に風が吹いているだけで
 偶然のいたずらで
 たまたまだれかの声みたいに響いただけで

 すべて嘘だと言われたら
 これほど腑に落ちることはないのに
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