雨が降っていた

文字数 176文字

 浅ましいことだけど
 自分を褒めてくれた言葉は
 いつまで経っても忘れられない

 本当に優しいですねと
 彼女が言ってくれたそのときの
 霧雨の冷たさすら憶えてる

 彼女が去ってしまってからも
 お人好しの外面を守ることは
 生きる条件と定めて勝手に続けている

 本当に優しいですねと
 彼女が言ってくれたそのときの
 こころの遠さすら憶えてる
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