祈りの空
文字数 212文字
祈ったところで
どうしようもないことはある
どうしようもなくても
祈りたいときはある
叶わなかった祈りが
波間に漂う廃棄物のように
空を汚していたとしても
想いが無価値なゴミであるなんて
だれも認めたくはない
汚れた空は
ぼくらの遺物
苦痛の吐瀉物
時代のガラクタ
すべて汚い浮遊の産物が
鳥の気分を害している
祈りはいつも
綺麗なわけではない
透明な祈りを
背中で笑う影
こんなに空が汚い日は
裏切られた祈りも首を垂れる
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