ピアニストごっこ

エピソード文字数 298文字

 アナクロな人間なので
 キーを打つよりも
 手書きの方が
 言葉に温もりが宿るのではないかと
 儚い望みを抱いてしまう
 実際にどうなのかはわからない
 ただ
 かすかにあった抵抗感は
 ピアノに擬することで薄められた

 ぼくはピアノを弾けないし
 楽器のことをなにも知らない
 だから単なるごっこ遊び
 キーを叩いて言葉をつむぐのは
 ピアノを弾いて音楽を奏でるのと
 近しい行為だと勝手に決めた
 ぼくがぼくのためにそう決めた

 手書きによる詩はアナログ音源
 タイピングによる詩はデジタル音源
 そんな風にもなぞらえる
 詩人きどりが
 ピアニストをきどる
 益体もない
 ごっこ遊び
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