死ねという手紙

エピソード文字数 298文字

 死ねと書かれた手紙が届いた
 送り主は過去の自分だった
 未来のおまえは死ねと
 過去からの断罪だった

 手紙には人肌の温もりがある
 手蹟(しゅせき)から殺意が(けむり)のように立ち上ってくる

 死ねと書かれた手紙が届いた
 送り主は未来の自分だった
 過去のおまえは死ねと
 未来からの悔悟だった

 ポストは手紙でいっぱいになった
 メッセージの掃き溜めとしてポストは腐臭に耐えていた

 死ねと血文字で手紙をしたためた
 宛先は現在の自分だった
 いついかなるときのおまえも死んでほしいと
 心奥(しんおう)からの慟哭(どうこく)だった

 手紙は(ひつぎ)に入れて焼いてほしい
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