未来の肉食

文字数 214文字

 路傍で見かけた
 動物の死体に
 痛ましさを感じても
 鍋に煮られる
 動物の肉には
 なんらの痛痒も感じないのは
 いかなる力学によるものか
 ハンバーガーに
 殺戮の罪深さを
 感じられないのは
 いかなる距離感によるものか
 蛮習と見なされた習慣は
 未来において裁かれる
 肉食というのは
 遥か未来においても
 顕在なのか
 それとも野蛮だと
 蔑まれるのか
 相変わらず肉を食べながら
 ぼんやりそんなことを考える
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