一瞬の詩

文字数 193文字

 和歌や俳句のいいところは
 いちど覚えると
 忘れにくいことだ
 暗唱しやすいところだ
 ページをめくらなくても
 頭のなかで
 好きなだけ味わえる
 好きなだけいじくれる
 稗田阿礼は
 古事記を暗唱したそうだけど
 凡夫には
 それほどの長さは荷が重い
 ただぽつぽつと
 記憶から浮かぶ
 泡のような音
 泡のような詩
 水泡(みなわ)の表面に映りこむ
 一瞬の感情
 一瞬の詩
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