自分のかたち
文字数 237文字
こころが溶けて
べとべとと
自分のかたちが
わからなくなる
それでも音楽が
音楽が
こころに輪郭を思い出させて
自分のかたちが
少しわかる
「古代人はかれらがかれら以外のものでありうることを妄想したとき、それが何であるかをさぐり当てるところに詩的な喩を発生させた。わたしたちは、いま、わたしたちがわたしたちであり得る方法を、わたしたちがわたしたちでない現実社会のなかで妄想するときに、詩的な喩の全価値にたどりつく」
(『詩とはなにか』吉本隆明)
そして
音楽の全価値にも、また
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