ひどすぎる言葉

文字数 255文字

 目にしただけの言葉で
 これだけ嫌な気分になり
 吐き気がずっと止まらないのは
 ある意味では
 言葉の力を例証しているのだろうか
 胸くそ悪い
 ひどすぎる言葉だ
 なぜ人間は
 他人の不幸につけこむような言葉を
 恬として恥じずに口にできるのか
 自分も言葉を発するかぎり
 同じ穴の狢なのだろうか
 言葉なんかおぼえるんじゃなかったと
 荒地派の詩人は書いていた
 それはアイロニーではなく
 こころからの絶叫だったのか
 触れたくもない醜い言葉が
 ずっと胸をかきむしって
 なおも内側に巣食っている
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