夜のサイレン

エピソード文字数 203文字

 夜遅くに
 外から聴こえた
 救急車のサイレン
 音色が少し
 違う気がした
 ボーイソプラノのようなサイレンではなく
 バリトンのようなピーポーピーポー
 控え目にしめやかに
 急を告げていた

 どこかでだれかが
 助けを求めているのだろう
 叫びは聴こえず
 音楽のような
 サイレンだけが夜に響いて
 室内で耳を澄ませるぼくは
 今夜はまだ死にかけてはおらず
 遠ざかるサイレンを無視して眠るだけ
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