15話① 古都・京都の「町や」

文字数 1,245文字

今回は京都ですか。
おう、星崎先生も京都のラーメンやらうどんやらを取り上げられとったんでな。何度も京都行っとるわしも、京都取り上げとこうか思うてな。
京都には何回ぐらい行ったんだ?
数え切れんのう。
数え切れない?
ああ、10回ははるかに超えとるんでな。さすがに20回はいっとらんと思うんじゃが、いちいちカウントしとらんので覚えとらんのんよ。
さすがに文化遺産の宝庫ってところだな。さすがにそれだけ行ったら大抵のところは見尽くしたんじゃねえか?
いやいや、京都をなめたらいけん。

たしかに主要なところは大抵いっとるが、それでもまだ行きたい思うところはまだまだ腐るほどあるぞ。

マジかっ!?
あそこだけは見尽くすのは無理じゃな。
変人をして「見尽くすのは無理」と言わしめる京都……。
まさに魔窟という感じすらするな……。
お前ら京都をなんじゃあ思うとるんなら。(憤怒)
まあまあ。ところで京都で一番おもしろかったスポットってどこになります?
そうじゃのう。金閣寺や両本願寺、二条城……いろいろあるが、一番おもしろかったんは鞍馬寺かの。
それはまた意外なところを挙げましたね。
あそこは京都の郊外、いわゆる洛北にあるんじゃが、それこそ人の手があまり入っていない風情ある雰囲気がいまだに維持されとるんよ。セットで貴船神社にいけるんも捨てがたいところじゃな。
セット? そんなに近いのか?
地図で見れば近いぞ。
地図で見れば?
おう、この二つを行き来しよう思うたら、山の中の完全な山道を一時間ぐらい踏破せんといけんのでな。足腰の弱い人にはけっこうきついかもしれん。
てめえは行ったんだよな?
むろんのことじゃ。

わしが行ったのは真冬の12月で、雪がちらつく気候じゃったんじゃが、山道走っとると暑うなったんでな。上着脱いで、Tシャツの袖まくって、石段やらなんやらを駆け上ったもんよ。

尋常じゃねえな……。
たしか鞍馬寺って天狗の伝説があるところでしたよね?
おう、そうじゃの。これがその証拠じゃ。

こんなところで、Tシャツの袖まくって、駆け上る姿……

どう見ても天狗そのものじゃないですか?


遠目に見ればそうかもしれんの(笑)。その日はたしか赤いTシャツじゃったけえ、遠目にもよう見えたろうしな。
……はた迷惑ですから、せめて人間らしくふつうに歩いてください。
誰にも迷惑はかけんかったで。さすがに人混みではそがいなことはせんかったけえの。

人混みではふつうに歩いて、集団から離れたとたん、一気に駆け上る真冬に袖まくりTシャツの男……、

かえって不審者じゃねえか、それは!

今日は一段と辛辣じゃのう……。(滂沱の涙)
聖地巡礼で京都行ってる星崎先生の方がよっぽどマシじゃねえか!
武松さん、さすがにその言い方は星崎先生にも飛び火しますから、もう少し穏便に……。

ああっ、そんなもん、こいつが全部悪いんだよ!

全部こいつにおっかぶせればいいだろ!

というわけで星崎先生、悪いのは全部この今岡先生ですので、訴えるのは今岡先生だけにしておいてくださいね。


……キャラたちが非道い。(号泣)

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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