86話② 【レア】日本三景「安芸の宮島」

文字数 1,614文字

今回は広島の名所・宮島をがっつり紹介しちゃろうかの。

あれ?

以前宮島を紹介したことありませんでしたか?

ああ。

2月に三原焼のことを紹介した時に、ちょこっと紹介したのう。

半年以上も前のことか!!

おう。

ただ、あんとき紹介したのはちょろっとじゃったし、宮島自体数年ぶりに訪れたんでな。

ここでがっつり紹介しとこうかのうと思うた次第なんよ。

何年ぶりぐらいにいったんですか?
ざっと7年ぶりいうところじゃな。
ほんとひさびさだな!!

ほうじゃろ。

広島に住みよったころは、毎年初詣に訪れよったし、

高校生のころなんかは毎年弥山にものぼりよったもんなんじゃがな。

弥山?

ああ。

宮島にある山で、「みせん」いうんよ。

昔から信仰の対象となっとった聖なる山でな。

標高は535mなんでいうほど高いいうわけじゃないんじゃが、

周囲にこれ以上高い山がないけえ、山頂からの眺めが最高なんじゃ。

初代総理大臣の伊藤博文からは「日本三景の一の真価は頂上の眺めにあり」とまで絶賛されとるほどじゃけえのう。

マジかっ!?

おう。

伊藤博文はお隣の山口県出身じゃけえ、

宮島はわりとなじみ深かったんじゃろうてな。

とりわけ弥山三鬼大権現を厚く信奉しとったいうのもあって、

宮島をたびたび訪れちゃあ、弥山を登っておったそうな。

弥山三鬼大権現?
これ、なんて読むんだ?

「みせんさんきだいごんげん」じゃな。

真言宗系の天狗信仰や山岳仏教の信仰対象となっとった鬼神のことよ。

ま、弥山に天狗を従えとった鬼神がおったと思えばよかろうてな。

なので、この弥山には「七不思議」いうのも存在しとるんじゃ。

七不思議?

ああ。

さすがに全部紹介しよったらきりがないが、中でも「消えずの霊火(きえずのれいか)」「拍子木の音(ひょうしぎのおと)」あたりは有名じゃのう。

消えずの霊火とは?

うむ。

ここは大同元年(806年)に空海、つまりは弘法大師が宮島で修行をしたいう伝説があるんじゃがな。その時に焚かれた護摩の火がおよそ1,200年間、昼夜燃え続け、元火の絶えない霊火とされとるんよ。

マジでっ!?

もっとも、弘法大師が宮島を訪れたとされる公式記録はないんじゃがな。


おいっ!!

ま、こればかりはしょうがないのう。

なんせ弘法大師の伝説は日本のあちこちにあるけえな。

ただ、消えずの霊火いうんがあるんは、これはこれでまぎれもない事実なんよ。

じゃけえ、実際それぐらい古くから燃え続け、

いまも守り続けられとる霊火は存在しとるいうことなんじゃ。

その霊火が平和記念公園の平和の灯の元火の一つとなっとるんじゃけえのう。

もしかして平和祈念公園の中心にある、あの火ですか?

おう、それじゃな。

あれは全国12宗派からの「宗教の火」、全国の工場地帯からの「産業の火」を火種にしとるんじゃが、その火種の一つに宮島の消えずの霊火も加わっとるんじゃ。平和を象徴する火で、1964年に灯されて以降、一度も消えとらん火なんじゃが、それには案外、宮島の消えずの霊火の霊験のおかげもあるんやもしれんのう。

なるほどな。
では、もう一つの「拍子木の音」というのは?

ああ、こっちは人気のない深夜に拍子木の音が聞こえると言われとってな。

この音を出しよるんは、この山に住んどる天狗のせいじゃろうと言われとるんよ。

マジかっ!!

ま、ここには猿やら鹿やら鳥やらがようけえ住んどるけえ、

そういうもんの仕業じゃとは思うんじゃがな。

ロマンのある伝説ではあるわな。

しかし、なんで今岡先生はそんな山に何度も登ってたんです?

初日の出を拝むためよ。

まさかそれだけですか?

おう。

さっきも言うたように周りにこれ以上高い山はないけえな。

初日の出を拝むには絶好のスポットじゃったんじゃ。

いい場所を抑えるために深夜10時ぐらいから登り始め、

1時ぐらいで山頂に着いたら、それからひたすらに寒さに震えながら、

ひたすら初日の出が出るまで待ったもんよ。

ただのバカだろ……
バカでしょうね……
そがいに褒めんなって(照)


褒めてねえよ!!!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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