98話③ 【レア】行きにくい「長宗我部元親の墓」

文字数 1,237文字

で、最後に「長宗我部元親の墓」を紹介するんじゃが、ここはめっちゃ行きにくいで。
マジか……

ああ。

さっき紹介した桂浜は坂本龍馬関連の名所でもあるだけあって、観光バスがわりと通っとるんじゃが、最初に紹介した「長宗我部元親初陣の像」がある場所も、いまから紹介する「長宗我部元親の墓」もわりとふつうの住宅街の中にいきなりある感じなんで、移動手段がかなり限られるけえな。

今岡先生はどうやっていったんですか?

おう。

最初はバスで行こうと思っとったんじゃがな。

走っとるバスも本数がかなり少なかったけえ、桂浜から墓まで歩いた。

どのぐらいかかった?
2時間ちょっとぐらいかのう。
けっこう歩いたな!!

ほうじゃろ。

じゃけえ、歩きながらも「こっちであっとるんかのう?」と迷いながら歩いたもんよ。

おかげで最短距離なら1時間で着くものを、その倍かけてしもうたいうことなんじゃがな(笑)

笑いごとですか……
しかも道中もちゃんと写真とってるところが、またこいつらしいというか……

まあ、これはこれでええ経験じゃったよ。

で、しんどい思いしてたどりついたのが、

この「長宗我部元親の墓」ということじゃ。

わりとふつうですね。
っていうか、目立たねえところにあるってだけあって、なんかひっそりとしてんだな。

まあ、ほうじゃろうな。

じゃけえ、わざわざここまで来る人も、そうおらんらしいで。

誰情報だ?
地元の人情報じゃな。
まさか……?

ああ。

前にも言うたことがある思うんじゃが、その「長宗我部元親の墓」の前にある某工場のお偉いさんに、「もしかして長宗我部元親の墓を見に来られたんですか?」と聞かれ、「ええ、一度来なければと思い、桂浜の浦戸城跡を見て、いまそこから歩いてきたところです」言うたら、「高知の人でも坂本龍馬一色で、元親公には見向きもしないのに、そんな遺構を見て、こんな墓まで来ていただけるとは!!」と感動されてな。

その上、「なんだったら、これから徳島から同僚がきて、その人らを観光案内するところなんで、よろしかったらこれからご一緒しませんか?」とまで言われたもんよ。

で、それで結局どうしたんですか?

残念ながらフライト時間が迫っとったけえ、名残惜しいがお断りして、帰ったんよ。

いま思えば、もうちょい都合付けて、ご一緒すりゃあよかったかのうと思わんでもないわ。

ほんと、お前さんのコミュニケーション能力……
どうなってるんですか……

ま、わしの場合は汗水たらして、現場に赴く。

そういう姿勢が相手の胸襟を開くんじゃあ思うで。

実際、えらい距離歩いて……
本当に汗水たらしてるだけあって、説得力ありますね……
ちなみにこの「長宗我部元親の墓」のふもとには、「兵士の塚」があったり、近くには「内記黒 愛馬の塚」があったりするけえ、そういうのも一緒に見ると、またそれはそれで一興言うもんじゃろうな。
そんなわけで移動手段に公共交通機関だけだとなにかと苦労すること請け合いの「長宗我部元親の墓」、みなさんも高知に行かれた際はぜひ足を運んでみてつかあさい!!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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