156話② 銘酒「カープびいき 一代弥山」

文字数 1,966文字

で、今日は広島のなにを紹介しようってんだ?

ほうじゃな。

酒なんかどうかの?

酒か!

酒なんだな!!

がっつくな(笑)

そういえば広島は酒どころでもあるんですよね?

そうなんよ。

新潟、兵庫の灘、広島の西条いうたら日本三大醸造地としても知られとるんじゃ。

じゃが、新潟県では新潟市以外でも、兵庫県では灘以外でも酒が造られとるように、

広島では西条以外でもよう酒は造られとるんで。

そうなのか?

ああ。

たとえば広島出身の総理大臣・池田隼人は造り酒屋の出じゃったんじゃが、

彼は西条の出身じゃのうて、広島県竹原市の造り酒屋の生まれじゃけえな。

マジかっ!?

おう。

そしてわしの地元・広島県廿日市市にも有名な酒メーカーがあるんじゃ。

それが中国醸造よ!!

中国じゃねえのに、中国醸造か(笑)

ま、そこは中国地方いうことでな。

ちなみに最近では、国のほうの「中国」と勘違いされんように、

「広島・中国醸造」というふうに、頭に広島とつけるようにしとるそうな。

いっそ広島醸造にしたらよかったのにな。
廿日市市は広島市じゃないけえ、そこははばかられたんじゃろうて。
そういえば前から気になってたんですけど、「廿日市」ってなんて読むんですか?

ああ、これは「はつかいち」と読むんじゃ。

他の地域でも「五日市」やら「八日市」という地名があるんじゃが、

こういうのは大抵毎月その日に市場が開かれとったことが由来いうんが多いんよ。

廿日市の場合は「二十日に市場が開かれとった」けえ、その名がついたいうわけじゃな。

じゃあ、なんで二十日市じゃねえんだ?

意味は一緒じゃ。

なんせ「廿日」は「二十日」の旧漢字じゃけえな。

うそじゃあ思うたら、PCなりスマホなりで「はつか」と打って変換してみい。

どっちの漢字も出てくるけえ。


マジだった!!!!

じゃろ。

で、その中国醸造が出しとるんが、

この「カープびいき 一代弥山」よ!!

酒までカープか!!

おう。

これがまたフルーティで旨いんよ。

さすが広島の酒、甘口で呑みやすいことこの上ないいうところじゃな。

しかし、ほんとなんでもカープなんですね。

ほら、しょうがないわ。

だいたい中国醸造は、広島が生んだスター・初代ミスター赤ヘルの山本浩二の母校・廿日市高校のすぐそばにあるけえな。そら、カープの酒も出さにゃあいけまあて。

そういう理由ですか?

ま、あとは昔から中国醸造は「一代」「一代弥山」いう酒を出しとって、

マツダスタジアムにも広告を出しとる。

そういうからみもあるんじゃろうて。

ちなみに「一代」からは「はこさけ一代」いう商品も出しとるんで。

はこさけ一代?

おう。

1967年に発売開始した商品でな。

これが世界初の紙容器入りの日本酒じゃったんじゃ。

いまではふつうに売られとる紙容器入りの日本酒じゃが、

この中国醸造が開発するまではどこもやっとらんかったいう話よ。

マジかっ!?
世界中のお酒メーカーが恩恵を受けている話ですね……
しかし相変わらず詳しいんだな……
まあのう。
勉強したからか?

いうのもあるが、わしはその廿日市高校の出身じゃけえな。

これでも廿日市高校の第79代生徒会長よ。

マジでっ!?

うむ。

わしにとっては部活動がわりのようなもんじゃったが、

なかなかにおもろいもんじゃったで。

おかげで人前で話すんは苦にはならんかったのう。

ま、これは20代後半までやっとったバンド活動の影響もあるんかもしれんがの。

ほんと、いろいろやってんな……
活動の幅広さが半端ないですね……
(広島時代にはローカルテレビ局のドラマにエキストラ出演する予定が、いつの間にかセリフ付きの役もらって出演したこともあるとか、バンドマン時代は埼玉の某テレビ番組に出たことがあるとか言わんほうがええかの……)
うん?
なにか言いましたか?

いや、なに、こっちの話じゃ。


そんなわけで「カープびいき 一代弥山」を出す「中国醸造」、みなさんも広島に行かれた際は、ぜひ手を伸ばしてみてつかあさい!!

衝撃的なことはどこにでも転がってるんで、記憶が飛ぶのもやむなしでしょう(他人事)


わしの歴史好きは、もともと戦国史好きからスタートしとるんで、宮島はいうほどかかわってはおりませんが、ただ見聞が広まるにつれ「地元史も知らんと話にならん!」思うたのもあるんで、まるで関係ないということもないでしょうな。
ちなみに先日の帰省では、義弟から「義兄さんらの祖父が神社の維持に寄与しとったいう記事が、地元史の文献にありましたよ!」という報告を受け、その記事のコピーを持ち帰りました。
祖父は神楽の伝承やらもやっとったそうなんで、わしの歴史好き、神社仏閣好きはむしろ血筋かもしれませんのう(笑)


しかし、出先で一二杯しか呑まんいうのは、たしかに意外ですな。
ただ自分で酒癖の悪さを自覚して、それをセーブしとるんは立派じゃあ思います。
「酒は飲むべし、飲まるるべからず」といいますからな。

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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