153話① 広島のたこづくし「たこBar善じ」

文字数 1,514文字

まさか今回の広島帰省の名物紹介、

昨日のせんじ肉だけで終わりってことはないですよね?

さすがにそれはせんわ(笑)
なら、よかったぜ。
だいたい1か月ぐらいはぶっつづけで紹介してもええぐらいじゃけえな。
それは多いわ!!

ま、どんぐらい紹介するかはまだ考えちゃあおらんが、

1週間か10日ぐらいは続けてもええかもしれんのう。

そのぐらいなら妥当でしょうね。

で、今日はなにを紹介してくれるんです?

ほうじゃな。

帰省初日に恩師と飲みに行った店でも紹介しようかの。

恩師?
この前、言ってた小学校時代の担任の先生か?

ああ。

卒業してからもちょくちょく連絡とっとってな。

何年かに一回は飲みにいきよるんじゃ。

もうかれこれ30年の付き合いになろうな。

ほんと、長いですね。

ほうじゃなぁ。

小学校の頃はお世話になったけえな。

せめてわしがしっかりと成長を遂げるのが、なによりの恩返しじゃあ思うとるよ。

で、よく連絡をとってるってわけか。

そういうことよな。

ちなみにどんなお世話になったんですか?
いろいろあるが、パッと思い浮かぶんは、卒業間際の引っ越しじゃな。
引っ越し?

ああ。

わしはもともと広島市内の方に住んどったんじゃ。

生まれは広島市の隣にある廿日市じゃったそうなが、

生後数か月で広島市内の方に引っ越したそうな。

ま、さすがにこれは記憶にはないがの。

よかった……
そこはさすがに人間だったか……

お前ら……

で、その後どうなったんですか?

お、おう。

で、わしが記憶にあるんは、広島の西区いうところで過ごした記憶じゃな。

ここで5歳の夏頃まで過ごしとったんじゃ。

そして、その後、広島の安佐南区いう住宅地に越して、

そこで小学校の卒業まで過ごした後、

再び生まれ故郷の廿日市に戻ったんよ。

近距離で点々としてたんですね。
ま、親が「借家(広島市) → 一軒家(広島市) → 一軒家(廿日市市)」と引っ越したせいじゃな。

でも、まてよ。

さっき「卒業間際の引っ越し」って言わなかったか?

ああ、いうたな。
あれはどういうことなんです?

ああ。

本来なら田舎の爺ちゃんの土地に家建てて、

そこが出来次第、引っ越すという流れじゃったんじゃ。

で、出来上がったんが、小学校6年生の秋頃じゃったけえ、

そのタイミングで引っ越すいうことになりかけたんよ。

なりかけた?

おう。

それに待ったをかけたのが、そのときの担任の先生じゃったんじゃ。

「今岡はこのクラスでうまくやっています。

 せめてみんなと一緒に卒業させてあげてください!

 新しい学校にいま行っても卒業まで数か月しかないということであれば、

 結局うまくなじめずに卒業ということになりかねません!」

こういうて、うちの親を説得したそうな。


マジかっ!!

そこまでするなんて、よっぽど親身になってくれた先生なんですね。
なかなかできることじゃねえだろうな……

ほうじゃな。

当時、わしは子どもじゃったけえ、そこまで深くは考えとらんかったが、

先生がいろいろ心配しとってくれたんが、後になったらようわかってのう。

「ああ、これはしっかり恩返しせにゃあいけんのう」と思うたもんよ。

で、どんな恩返しとかしたんだ?

ほうじゃのう。

さしあたっては、この前言うたように、

小説出した後に先生が受け持っておったクラスで、

講演いうか課外授業みたいなんをさせてもらったわ。

小説家になるにはどうしたらええかとか、

小学生だったころはどんな勉強しとったか、とかじゃな。


あとは、小説が出てすぐ連絡したら、

「サイン付きで、自宅じゃなく、学校に送れ。教え子が書いたいうて、学校で自慢したるんじゃ!」言うけえ、きちんと学校の職員室宛に送ったわ。

マジか……
なんか今岡先生の先生という感じですね……
教えは脈々と受け継がれとるいうわけじゃのう。

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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