181話① 【沖縄応援】世界遺産・那覇「首里城」【がんばれ】

文字数 1,317文字

今日、朝起きたらえらいニュースが飛び込んできたんで、びっくりしたわ……
首里城のニュースですか?

おう。

まさか世界遺産の名城が、よもや焼失とはのう……

やっぱ、ああいうのって地元の人にはショックなものなのか?

そりゃ、そうじゃろうて。

沖縄きっての観光名所いうのもあるが、それ以上に首里城は宗教的なものの象徴でもあったんじゃけえな。

宗教的な象徴?

ああ。

もともと首里城は琉球王朝の王族が住む場所じゃったわけじゃな。

で、琉球政治の中心地でもあったわけなんじゃ。

まあ、このへんは国内の他の城とあまり変わりゃあせん。


ほいじゃが、首里城はそれ以外に、琉球有数の聖域でもあってな。

これまでさまざまな祭祀が執り行われとった場所でもあるんじゃ。

マジかっ!!

おう。

さすがにいまでは世界遺産化されて観光客もようけえ来るようになったいうのもあって、そういう祭祀は廃れてしもうたものの、かつての聖域じゃったいうことは沖縄人のDNAにしっかりと組み込まれておるんじゃ。

なので、それが焼失したいうことは、心の中にぽっかり穴が空いたんと同じような感じになろうてな。

広島でいうと、どれと同じなんだ?

ほうじゃのう。

原爆ドームは……ありゃあ、燃えた後の骨組みの姿だけで建っとるけえ、ちと違おうてな。

おいっ!!

まあ、祭祀が執り行われとった場所で、かつ、世界遺産いうことであれば、宮島の厳島神社とかがそれにあたるかもしれんな。

もっとも、あれは広島市内じゃのうて、わしの故郷・廿日市市にあるもんじゃけえ、広島人の中でも、一部に限られようがの。

でも、それだけ大事なものというのは十分伝わりますね。

ほうじゃな。

一刻も早い往時の姿を取り戻してもらえるよう、わしも及ばずながら応援させてもらうわ。

そう、これがありし日の「首里城」よ!!

やはり見事なものですね!!
しかし、てめえが見に行ったタイミングでも、一部工事中じゃねえか……

おう。

ほんの2~3年前に行ったときじゃったんじゃが、折あしくなんかの工事のタイミングでな。

一部、見にくいところもあったんよ。

ほいじゃが、それでもちゃんと焼失前に見れただけ、まだマシじゃったかもしれんのう。


しかし、今回の消失で世界遺産から外されないかどうかが気になるんですが、そのへんはどうなんでしょうか?


ああ、そのことか。

それならまず心配はいるまあて。

なんでだ?

首里城が世界遺産登録されたんは、あくまで「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一部として「首里城跡」が指定されたものなんよ。

つまり大事なのは「城跡」のほうであって、「建物」の方じゃないいうことじゃな。

建物より城跡の方が重要なんですか?

ああ。

なんせ首里城は今回を含め5度の消失を経験しとるんよ。

で、前回の消失は第二次世界大戦時の戦災によるもんで、そこから再建されたのは平成に入った後の1992年(平成4年)のこと。

なので、世界遺産として価値を認められとるのは、まだ再建から30年も経ってない建物のほうじゃのうて、その礎となっておる城跡のほうじゃということになるんじゃ。

なるほどな。

まあ、そうは言うても、その象徴たる首里城が焼失したんは、ほんと痛ましいことよ。

なるべく早うにまた再建されることを望むばかりじゃな。

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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