119話①【変】縁起のいい、北海道の「幸福駅」

文字数 961文字

ほいじゃあ、今日は北海道は帯広市にある、縁起のいい場所を紹介しちゃろうかの。
縁起のいい場所?

そんなところがあるんですか?

ああ。

知っとる人は知っとるという、そこそこ知名度のあるところじゃああるがの。

どんなところなんだ?

これがその縁起のいい場所、

「幸福駅」よ!!

たしかに!!
これは縁起がいいな!!

ほうじゃろ。

ここはすでに廃止された駅なんじゃがな。

名前が縁起ええいうことで、観光名所として残されたところなんよ。

じゃけえ、いまは「交通公園」として整備もされとるんじゃ。

けっこう人が行きそうな感じだな!
しかし、そんなところなのに、いまはもう電車が通ってないんですか?

ああ。

以前は広尾線いうのが通っとったんじゃが、

1987年(昭和62年)に廃線になったんよ。

観光客だけじゃあ、なかなか維持はできんいうことじゃな。

なるほどな。
しかし、幸福ってめずらしい名前ですけど、アイヌ語かなにかが由来なんでしょうか?

う~ん、ほうじゃのう。

アイヌ語といえばアイヌ語じゃし、そうじゃないといえばそうじゃないとも言えるが……

なんか煮え切らねえな。

まあ、しょうがないんよ。

というのも、ここはもともとアイヌ語で「サツナイ」と呼ばれとったんよ。

いまでも「札内川」とかに、その名前が残っとるな。

どういう意味なんですか?

アイヌ語で「乾いた川」いうことじゃそうな。

で、1897年(明治30年)に福井県から集団移住が行われて、その開拓者によって「幸震」いう字が当てられたそうじゃ。

読みは?
読みは「サツナイ」のままじゃな。
幸が「サツ」なのはまだわかりますが、震を「ナイ」と読むのは、無理がありませんか?

いや。

実は古語で、地震のことを「ナイ」と呼ぶんよ。

なので、「幸震=サツナイ」で間違いじゃないんじゃ。

しっかし、読みにくいことこの上ないな。

じゃろ。

ほいじゃけえ、そのうち音読みで「コウシン」と読むようになったそうな。

ちょっと元からずれましたね。

うむ。

で、さっきもいうたように、当地の移住は福井県出身者ばかりじゃったんよ。

なので、「幸震の福井」の頭をとって、「幸福」となったというわけなんよ。


遠いな!!

かなりもってまわった地名でしたね!!

うむ。

なので、「アイヌ語といえばアイヌ語じゃし、そうじゃないといえばそうじゃないとも言える」と言うたんよ。

なるほど……
納得しました……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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