83話① 【変】戦国時代初期にあった「蕨城」

文字数 1,464文字

今日は蕨市のちょっと変わったスポットを紹介しちゃろうかの。

今日だろ!!

なにがじゃ?

蕨市がか? 変わり種スポットがか?

どっちもだよ!!
だいたい蕨市の観光スポットはそんなにないってことじゃなかったんでしたっけ?

ああ、そうじゃな。

昨日「ほとんどない」とたしかに言うたな。

じゃが、「一つしかない」とも言うてはおらんで!

うっ……!!
たしかに……!!

だいたいわしはどんなところでも、どんな町にでも見るべきものを見出す男じゃけえな。

そこに歴史がある限り、そこに人がおる限り、見るべきものは必ずあるんよ!!

もう今岡先生に勝てるのは、伊能忠敬か……
間宮林蔵ぐらいのもんじゃねえか……

ほうかもしれんのう。

ちなみにあまり歴史教科書じゃあ教えとらんことなんじゃが、日本の地図を作り上げた伊能忠敬が、当時蝦夷と呼ばれとった北海道の測量を成功させた間宮林蔵の師匠じゃということは知っとるかの?

マジかっ!?

ああ。

実は伊能忠敬も蝦夷地の測量自体はやっとるんよ。

じゃが、スケジュールの都合で全部はできんかったんじゃ。

なので、その仕事の後を受けついで、樺太の探検を成功させたり、

間宮海峡を発見したりしたのが、間宮林蔵というわけなんじゃ。

知りませんでした……

歴史教科書じゃあ、あくまで「伊能忠敬=日本地図を作った人」

「間宮林蔵=樺太を探検した人」という分けた教え方しかしとらんけえのう。

歴史いうもんはどこにつながりがあるか、わからん。

むしろどこかしらにつながりがあったりするもんなんよ。

なので、それらをしっかりリンクさせながら教える方が、

よっぽどおもしろい教え方ができると思うんじゃがな。

なるほどな。
で、今回の本題・蕨の変わり種スポットじゃが……
一気に戻ったな!!

おう。

切り替えの早さも大事なことよ。

ちなみに蕨には昔、城もあったんで?

マジでっ!?
おう、マジもマジ。
では、城跡とかもあったりするんでしょうか?
まあ、あるにはあるのう。
なんだ、その歯にものが挟まったような言い方は?

いや、わし個人としてはありなんじゃが、

ふつうの人にはおもしろみがないかもしれんと思うてな。

今岡先生の紹介する変わり種スポットはたいていそんな感じじゃないですか……

いまさら気にすることでもねえだろ。

ほうか。

なら、まあ、えかろうがの。

そう、これがその蕨城跡じゃ!!

ショボッ!!
石碑ぐらいしか見るものないじゃないですか!!
じゃけえ言うたじゃろうが!
ここにお城があったのって、いつぐらいのことなんですか?

最初に蕨城が建てられたのは、応仁の乱の10年ほど前にあたる1457年のことじゃな。

なので、戦国時代より前の時代からあったということになるのう。

古いなっ!!
で、ここが城の機能を失ったのは、ここを根城にしとった足利一門の渋川家が1567年に離散したときのことじゃけえ、戦国時代中期にはもうなかったということになるのう。
それは知らないのも納得ですね……

とはいえ、最盛期には城の内側は1万㎡の広さを誇り、

外郭には2万㎡の面積を有した立派なもんじゃったそうな。

ま、仮にも将軍足利家の一門じゃけえな。

それだけの威容をほこっとったいうことなんじゃろうて。

石碑が立っとる公園の隣、和楽備神社の境内も本丸の跡地にあたるそうなけえな。

ってことは、ここは昨日紹介した神社の隣か!!
ああ、そうで。
だったら昨日一緒に紹介すればよかったじゃないですか……

いや、ネタが多すぎたんで、ばらした。

なんせせっかくじゃけえ、その最後の領主だった渋川公墓所も紹介しちゃろうかと思うたんでな。

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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