106話②【レア】上賀茂神社と対なす「下鴨神社」

文字数 1,092文字

で、「上賀茂神社」を紹介したんですから、次は当然「下鴨神社」んですよね?
さすがにバレバレじゃのう。
それぐらいは察しがつくぜ。
じゃあ、こっちの正式名称はわかるかの?
いや……
さすがにそれは……

いけんのう。

こっちは「賀茂御祖神社」というんよ。

どうせ「かもおんそじんじゃ」とは読まねえんだろ?
どう読むんですか?
ちいとは考えんさいや。
考えてわかるもんでもないだろ……
さっきのでこりましたよ。

しょうがないのう。

こっちは「かもみおやじんじゃ」と読むんじゃ。

じゃあ、さっきのが「賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)」を祀ってたわけだから、こっちは「賀茂御祖大神(かもみおやのおおかみ)」でも祀ってんのか?
そんなもんはおらん。
チッ。
では、なにを祀ってるんですか?
それは「賀茂御祖(かもみおや)」よ。


おいっ!!
どういうことですか?

いや、「賀茂御祖(かもみおや)」いうんは神様の名前じゃあないんよ。

読んで字のごとく、「賀茂」の「御祖」、つまり「賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)」の親や先祖を祀っておるところなんじゃ。

マジかっ!!!

ああ。

もっと言えば、賀茂別雷大神の母親「玉依比売命(たまよりひめのみこと)」と、祖父「賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)」が祭神じゃな。

ご利益としては、賀茂建角身命が八咫烏(やたがらす)となって神武天皇を勝利導いたとされとるんで、「勝利祈願」「合格祈願」あたりを願うとええといわれとるな。

なるほどな。
そんなご利益満載の「下鴨神社」がこれよ!!
さすがに「上賀茂神社」に負けず劣らず!!
ここもなかなかの風情をたたえてますね!!

ほうじゃな。

ま、この2つはやはり1セットで見に来るんが一番じゃろうて。

でも、気になったんですけど、なんで「上賀茂神社」と「下鴨神社」は「かも」の字が違うんですか?

ああ。

そのことか。

もともとはどっちも賀茂氏の神社いうことで、「賀茂」いう字を使っておったんじゃが、下鴨の方は鴨川にも近いいうこともあって、いつしかそっちの字をあてるようになったいうだけのことよ。

その証拠に、古い書物には「下賀茂」いう表記も見られるけえな。

じゃあ、上と下の違いは?

「鴨川」いうんは下流での呼び方でな。

上流では「賀茂川」と書かれるんよ。

なので、上流側にあって、もともとの賀茂氏の故郷にも位置しとった方を「上」、下流の方を「下」と付けた、いうだけの話じゃな。


ほんと、よく知ってんな……
勉強したけえな。
はいはい……
はいはい……
そんなわけで京都の世界遺産を構成する「上賀茂神社」「下鴨神社」、みなさんも京都に行かれた際にはぜひ一度1セットで訪れてみてつかあさい!!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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