176話② 加賀百万石の「金沢城」

文字数 1,302文字

しかし、似たようなのを二つ立ち上げても芸がないってことだったが、それをやったところで問題はねえんだろ?
まあ、問題はなかろうてな。
じゃあ、なんでそうしねえんだ?
そんな芸のないこと、わしがおもしろいと感じんけえよ。


それだけかっ!!

おう。

じゃけえいうて、あの出張篇以外、石川の名所や名物を紹介せんいうのも、それはそれで寂しかろうて。

ほいじゃけえ、ここでも他と変わらんこうに紹介しよういうんよ。

もしかして多少の忖度もあります?

あ、ありませんよ!

そんなのは決してございません!

(あったんだ……)
(あったんだな……)

と、まあ、冗談はさておき、このコーナーはわしの「食べ歩き」や「散策」を通じて、各地の見どころや名物を紹介し、その地方地方の魅力を掘り下げるのも目的の1つじゃけえな。

コンテストがあるけえいうて別格扱いするんも、ましてや最初に取り上げたもの以外を一切紹介せんいうんも、どっちも不義理になろうて。

不義理か……
なんとも今岡先生らしい考え方ですね。
納得してもらえてなによりじゃ。
で、今日はなにを紹介されるんですか?

ほうじゃな。

石川県の見どころいうたら、金沢城を紹介せんわけにはいくまいて。

金沢城?

ああ。

加賀百万石・前田家の居城じゃったところじゃな。

そう、藩祖・前田利家公以来の居城、

これがその金沢城よ!!

ほう、これはなかなかのもんだな!
ほうじゃろ。
でも、規模感はなかなかのものですが、百万石のお殿様の居城だったにしては、天守閣はたいしたものじゃないんですね。

違うんよ。

ぱっと見、天守閣に見えるのは櫓やら長屋であって、天守閣ではないんじゃ。

マジかっ!!

しかも櫓や長屋も、平成に入ってようやく復元されたもんでな。

メインの二の丸御殿もそのうちに復元するとはいうとるが、文献やらなんやらの解読がちゃんと済んでから着手いうことになっとるけえ、まだまだ当分先の話なんよ。

マジかぁ……

しかし、なんで二の丸御殿がメインなんですか?

ふつうは本丸である天守閣がメインなんじゃないんですか?

ああ、そのことか。

実は金沢城は、わりと早いうちから天守がなかったんじゃ。

なので、メインが二の丸御殿じゃったということなんよ。

早いうち?
いつからなかったんですか?
慶長7年(1602年)に、落雷で焼失して、代わりに三階櫓が建造されたそうなけえ、その頃からずっとなかったことになるわけじゃな。
ほんと、早いなっ!!

で、その他の櫓や長屋も火災やらなんやらで、ほとんどが焼失。

平成13年(2001年)に菱櫓・橋爪門・橋爪門続櫓・五十間長屋が復元完了するまでは、いうほど魅力的な観光地とは言えんかったいうことなんよ。

21世紀になってようやくか!!

でも、なんでそこまで復元されなかったんです?

まあ、それはそれでしょうがなかろうな。

なんせ城跡には平成7年(1995年)まで金沢大学が入っとったけえのう。

使われてたのか!?

おう。

じゃけえ、よその城に比べ、復元がなかなか進まんかったいうのもしょうがないことじゃて。

むしろいまは着々と復元がされよるけえ、見に行くたびにまた違った金沢城が拝められようてな。

ある意味、何度行ってもおもしろそうですね。
そういうことじゃな。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)
※これは自由参加コラボです。誰でも書き込むことができます。

※コラボに参加するためにはログインが必要です。ログイン後にセリフを投稿できます。

登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色