111話② 水沢競馬場の名物「中華ざる」

文字数 2,705文字

で、今日はその水沢競馬場の名物ですか?

ほうじゃな。

水沢競馬場も盛岡競馬場と同じく「ジャンボ焼き鳥」が名物になるんじゃが、

今回はまたそれ以外の名物を紹介させてもらおうかのう。

他にもなにかあるのか?

あるで。

ここでは麺類が名物の一つじゃな。

麺類?

東北ってことはうどん文化より蕎麦文化でしょうから、

今日紹介するのは蕎麦でしょうか?

違うのう。
じゃあ、うどんか?
それも違う。
では、ラーメンでしょうか?
おしいが、それも違おうな。
おしい?

おう。

今日紹介するんは、これじゃ!!

これはこれで、旨そうだな!
でも、これなんですか?

ああ。

これは「丸大食堂」さん「中華ざる(500円)」じゃ!

中華ざる?

ああ。

一言でいえば、「中華そばのざるそば」いう感じかの。

わりとあっさりめの味付けで、さらさらいけるんが特徴じゃな。

うまいのか?

ああ、うまいで。

さすがに寒い時期にはオススメできんが、

春や夏の暑い時期なんかには

いの一番に進めたい逸品じゃな。

けっこう変わり種といえるでしょうけどね。
でも、だからこそ、こいつが好きそうなもんではあるよな。
そがいに褒めんなや(照)
褒めてねえよ!!
ま、そんなわけで水沢競馬場の名物「中華ざる」を出す「丸大食堂」、みなさんもその味をぜひ一度体験してみてつかあさい!!

>中華そばのつけめん(?)は比較的新しい文化なんですかね。
基本的には戦後からの歴史なんで、いうほど古くはないですな。
田口先生のいわれるとおり、つけめんが世に出たのは、
かの有名な大勝軒が1955年に出したのが発祥じゃといわれとります。
1970年代にハウス食品じゃったか、どっか大手が、
つけめんを一般的に出したんで、その時にはすでに認知はされとったようです。
で、90年代後半から濃厚なつけ麺の店が増えたんで
いまのようなつけ麺が世間に広まったいう感じのようです。


なので、発祥は1955年、薄味のつけ麺が広まったのが1970年代、
いまの主流となっている濃厚なつけめんが広まったのが1990年代後半。
まとめるとこういう流れのようですな。

>ところで、つけ麺ってなんであんなに辛い味付けが多いんですか?

聞かれたからにはきっちりお応えしましょう。

実は、広島の隠れ名物「広島つけ麺」も割と辛いのが多いです。

これについては、またおいおい紹介しようと思いますので、お楽しみを。


では、なぜ辛いのが多いのか?

答えは「ふつうのラーメンでは出せない、濃い味、辛い味がつけ麺なら出せるから」「逆に言えば、その味を出さないと、大半が食えたものにならないから」というのが答えです。

学生時代、わしはラーメン屋でバイトしとったこともあるんですが、

実は人件費や家賃などをのぞいた、ラーメン屋のコストの大半が「スープ」になります。

スープは材料費も手間もかかるくせに、なかなかメインとはなりづらい。

ラーメンを出す際にはもちろんスープをいれますが、

ここにみそやしょうゆを加えないと、味が薄くて食えたものにはならないんですな。

むろんあまり調味料を加えない塩ラーメンもありますが

そういうラーメンが覇権を取っていないことからも

純粋なスープのみのラーメンが好まれにくいことがおわかりかと思います。

(当然、調味料を加える塩ラーメンも存在します)


なので、つけ麺やまぜそば、油そばなどの「スープ無し麺」は

実は店にとっては非常においしい商品となるわけです。

なんせコストが安くて済みますから。

で、そういうのは大抵「濃厚つけ麺」「辛つけ麺」「油そば」のように

濃いか、辛いかという感じになっているわけですが、

その理由は「スープがない分、味が濃いめ、強めじゃないと、食えたもんじゃない」ということになります。

スープならばたっぷり麺に絡みますが、つけめんは汁がないぶん、ラーメンほどは味がよくからまないわけです。

ラーメンと同じ濃さのスープにつけて食べてもらうとよくわかりますが、

通常の濃さでは、口に入れたときには薄味で全然物足りないということになるでしょう。

逆に、通常のラーメンスープがつけ麺同等の辛さ、濃さであった場合は、

辛すぎたり、濃すぎて食えたものじゃないということになります。


なので、まとめると「つけ麺が辛い、ないしは濃厚なのが多いのは、つけ麺にとってちょうどいい感じにするため」であり、「通常のラーメンよりコストも抑えられて、店にとっては非常においしい商品となる」という感じです。


ちなみに、コストは下がりますが、代わりにつけ麺はしっかりゆでて、その後、しっかり水で締めてぬめりを取るという行程が必須となり、このひと手間を怠ると、ラーメン以下のものとなるので、店員教育が必須となることを付記しておきます(笑)

つけ麺はきっちり時間と手順さえ守れば、素人バイトでも極上のものができますが(つけ汁はあらかじめ作られているので)、それを怠ったときはプロでもぐだぐだなものになりますので。

あと味が濃い方が、旨みを感じやすいというのもありますな。

そのぶん飽きがきやすくもなるわけですが、

二郎系は野菜で徐々に薄まるので、

そのへん的を射た戦略ともいえましょうな。

個人的には二郎系より家系の方が好きですが(笑)


あと、田口先生がいわれているとおり、

わしの場合は「想像より経験派」ですな。

もっといえば「経験と知識でモノを書く」というのを主体としとります。

もともとわしは、自然と湧き出る泉を持つ天才肌でもないので、

「せめて努力でなんとかなる秀才肌となろう」と志したわけです。


ちなみに若いころのバイト経験は、一つひとつが割と長続きするくせに

まったく別ジャンルのものをなんの躊躇もなく経験しているので

結果、いろいろやっているように見えるというのもあるかもしれません。

変わったところでは、高校時代に造船所の下請け工場(こうば)で溶接関連のバイトをしたり、大学生協の紹介で障がい者の方のホームヘルパーをやったり、現金輸送車で運ばれてきた数十億単位の現金を機械で精査していく仕事をやってみたりと、あまり人がやらないようなバイトをやってますしね。

大学入る前は引っ越し屋のバイトもやっていましたので、変わったものばかりでもないですけどね。

ただ、あまりの働きっぷりに、運送会社の社員から「大学入るの辞めて、このまま社員として働いてくれ」と言われたので、ここでも変わり者ぶりを発揮したわけですが……

結局、そこでは引っ越しシーズンの打ち上げに、「社員+下請け会社の社長+わし」という感じで、なぜか下請けの社員すら呼ばれていない宴席に呼ばれるという形で、締めとさせていただきました(笑)

いえいえ、どういたしまして!

ひさびさにラーメン論をぶってしまいました(笑)

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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