94話② 【高知応援】四国唯一の「高知競馬場」【レア】

文字数 1,284文字

さっき言ってた置き去りにされてるってのは、いったいなんだったんだ?

ああ。

わしが高知競馬場に行ったときのことじゃがな。

ナイター競馬なのに、バスがなくて、タクシーもおらんで、

そのまま置き去りにされそうになったんよ。

てめえの話じゃねえか!!
で、そのときは結局どうしたんですか?

高知競馬場の入り口で10分ぐらいポツンとしとったら、

ようやくタクシーがきたんじゃ。

で、乗ったのか?
乗ろうとしたんじゃが、タクシーが「どうせ今日も客がいねえんだろ……」ってな感じで、そのままUターンして帰っていきそうになった。
マジか……

あわててダッシュで猛アピールして、ようやく止まってくれたがの。

下手したらそのままそこで夜を明かすことになったやもしれんな。

しかしなんでそんなことになったんです?

ああ。

さっき言うた「置き去り」についてじゃが、

実はこれ「観客の存在が置き去り」いうことなんよ。

てめえのことか?

それもなくはないがな。

ただ、このことはそんな一個人のことだけじゃないんよ。

どういうことですか?
さっきのページでは、「ナイター競馬開催で、ネット売り上げを伸ばす」というわけじゃが、これは逆をいえば「別に競馬場まで行かんでも競馬は見れる、馬券は買える」いうことなんよ。
そりゃ、そうだな。
なので、高知競馬場の施設はこんなありさまなんじゃ。
ボロっ!!
そして人も少ないですよ!!

じゃけえ、いうたじゃろ。

観客が少ないけえ、施設も古いままなんよ。

これでも十分黒字は出せるんじゃけえ、これはこれでしょうがないところなんじゃがな。

なるほどな。
だからタクシーもめったにこないんですね。

そういうことよ。

実際タクシーの運転手さんに話を聞いたんじゃが、高知競馬場で客の出待ちするより、

高知市内を走らせとるほうがよっぽど客がつかまるそうな。

とりわけ飲み屋の多いはりまや橋界隈なんかは特にな。

マジか……
もっともはりまや橋は、逆にタクシー激戦区でタクシーがあふれかえったりもするがな。
需給バランスが偏ってますね。
ま、そのへんもうちょっとなんとかなってくれればええんじゃがのう。
しかし、競馬場がボロいままってのは、てめえとしてはどうなんだ?

うん?

これはこれで、昭和臭のする感じで、なんともいえん風情があるのう。

嫌じゃないんですか!?

これで客が来んようになっとるんは嫌じゃし、

行き帰りのアクセスが不便いうのは嫌じゃがな。

ただ、施設がボロいうのは、キライじゃないのう。

むしろ味があって、ええとすら思うとるわ。

そうだった……
こういう人でした……
じゃけえ、こういう高知競馬の手作り感満載のポスターもわりと嫌いじゃないで。


顔でかっ!!

どう考えてもバランスおかしいでしょ……

顔だけじゃと、ちょっと美少女風なんじゃがな。

ま、たぶん高知競馬の職員さんが精魂込めて作ったんじゃろうて。

これはこれで他にないものなんで、やはり風情があってええよのう。

本気でそう思える今岡先生が……
心からすげえと思うぜ……
そんなわけで観客が見に来ることを拒む「高知競馬場」、そこにあえて行ってみるというのも一興なんで、興味がある人はぜひ一度足を運んでみてつかあさい!!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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