235話② 広島野球の歴史 新「カープベースボールギャラリー」

文字数 1,348文字

で、今日はどこを紹介してくれるんだ?

ほうじゃな。

どうせじゃけえ、さっきの話の続きで、今日は無料で見られる広島の野球の歴史を紹介しちゃろうかの?

広島の野球の歴史?
まさか……?

おう、そのまさかよ。

今回紹介するんは、ここ「カープベースボールギャラリー」じゃ!

うおっ!
これはすごいですね。

ほうじゃろ、ほうじゃろ。

トロフィーはむろんのこと、過去のユニやら、名選手の写真やらも展示してあって、無料とは思えん充実ぶりなんよ。

これはマツダスタジアムのところにあるんですか?

いや、違うで。

これは広島市内の繁華街、八丁堀に別途、作られとるんじゃ。

東京でいやあ、巨人の展示内容を、東京ドームじゃのうて、銀座でやっとるようなもんじゃろうてな。

なんで、そんな離れたところで?

ここはもともと、マツダスタジアムの前身、広島市民球場が広島市内の紙屋町にあった頃から、チケット売り場・グッズ売り場として機能しとったところなんよ。

あの当時からグッズ販売と同時に、一部展示もやっとったんで、その頃からの名残じゃな。

なるほど。
しかし、無料で見せるとは、粋なことしてやがんな。

まあ、カープは広島という地域に密着した球団じゃけえな。

このぐらいは普通にやるで。

前から気になってたんだが、なんでカープはあそこまで地域密着なんだ?

それはじゃな、カープが全国でも唯一の「市民球団」じゃけえよ。


市民球団?

うむ、もともとカープは特定の親会社を持たない、かなり特殊な球団なんじゃ。

まあ、おかげで巨人やソフトバンクみたいな潤沢な資金がないけえ、昔から貧乏球団といわれてきたもんじゃがな。

親会社なしで、球団ができるなんて、ちょっと普通では考えにくいんですが、なんでそんなことが起きたんですか?

ほうじゃな。

まずは戦後すぐにプロ野球2リーグ構想が生まれたんじゃが、その時「原爆で壊滅した広島に希望のシンボルを」という声が広島県内外から沸き起こったんじゃ。

県内外から?
県内はわかるんですが、なんで県外まで?
それはじゃな、広島県が当時有数の野球王国じゃったからでもあるんじゃ。
野球王国ですか?

ああ。

なんせ戦前の1リーグ時代は全国で8球団あったんじゃが、そのうちの半分、4球団の監督が広島出身じゃったんよ。

マジか!?

おう、おかげで野球界での広島びいきも多かった。

ただ、広島に球団ができたまではよかったんじゃが、そのあとはかなり貧乏で苦労することになったんんじゃがな。

なにしろ借金を踏み倒すために、一回、旧会社を借金もろともつぶしたりもしとるけえな。

借金を踏み倒すため?
それって問題なかったのか?

一部問題にされかかったことはあったらしいが、大きな問題にはならんかったようじゃな。

なんせカープをつぶしたくない広島の税務署が、そのグレーなアドバイスしたということじゃし、借金を踏み倒された側もたいていがカープファンじゃったんでな。

市民一丸でカープを守った、いうことよの。

聞いてると……
えらい特殊な野球チームだってのが、よくわかってくるぜ……

ほうじゃろ。

まあ、カープの歴史を語りだすときりがないけえ、今回はこれぐらいにしとくが、機会がありゃあ、カープの黎明期の裏話もまた語っちゃろうかいの。

かなりレアな資料なんかも、ようけえ持っとるけえな!

こいつなら……
絶対持ってますよね……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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