99話② 【レア】島根の国宝「松江城」

文字数 861文字

で、松江城は国宝いうのもあってか、中もわりと見どころ十分なんよ。
ほう、おもしろいのか?

ああ、おもしろいじゃろうな。

なんせ中には武具や甲冑やらが展示されとって、

そういうのをしっかりおがむことができるんじゃけえな。

今岡先生が好きそうな感じですね。

うむ、大好物よ。

じゃが、これを見りゃあ大抵の人がおもしろがると思うで。

これはたしかに!!
見ごたえあるな!!
ほうじゃろ。
しっかし、ふだん倉庫使いされてたところとは思えない、作りだな。

ま、仮にも松江のシンボルじゃけえな。

だいたいこがいに立派じゃなきゃあ、人柱にされた人もうかばれんじゃろうて。

人柱ぁ!?
本当なんですか?

本当かどうかはわからん。

なんせ、口伝による伝承ぐらいしか残されとらんけえな。

そもそもそういう話を、史書としては残さんじゃろうて。

たしかに……
で、どんな伝承なんだ?

まあ、ようある話よ。

事故やらなんやらでなかなか天守の建設が進まんかったときに、

「人柱を出したらどうか」という意見が出てな。

そのためだけに盆踊りを開催したんじゃそうな。

盆踊り?

おう。

で、そこで一番きれいで、一番踊りのうまかった少女をさらって、

少女が理解せんうちに、一気に埋めてしもうたんじゃそうな。

おかげで城は建ったが、その後、城の地下からは女性のすすり泣く声が聞こえてきてな。

その泣き声は松平氏が松江藩主になるまで絶えんかったそうな。

お殿様が変わったら諦めたってことでしょうか?

ほうかもしれんのう。

ちなみにこの話は小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが「人柱にされた娘」いうタイトルで書き上げとるんよ。

マジかっ!?

ああ。

なにしろ小泉八雲はこの松江城の近くに住んどったけえな。

松江城の伝承は、一番仕入れやすかった情報じゃったんじゃろうじゃ。

それはそれでおどろきですね……
ま、小泉八雲関連の話は、またそのうち紹介しちゃろうかの。
ほんと、ネタが尽きねえな……

伊達に各地で見聞広めとるわけじゃない、いうことよ!!


そんなわけで人柱伝説も残る国宝「松江城」、みなさんも松江に行かれた際にはぜひ一度訪れてみてつかあさい!!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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