221話② 天地無用の聖地「鬼の差し上げ岩」

文字数 1,717文字

で、某アニメの聖地ってなんなんだ?
っていうか、今岡先生もそういう聖地めぐりってするんですね。

おう、これでもわしはアニメも漫画も好きじゃけえな。

もっとも、わしの場合は「アニメにはまって、その聖地だけめぐった」いうよりは、「全国の名所をめぐりのついでで、あるアニメの聖地もめぐった」いうほうが正しいがの。

なるほど。
お前さんらしいや。
で、そのアニメってなんなんですか?
おう、「天地無用」シリーズじゃ。
天地無用?
聞いたことがあるような、ないような……

元はけっこう古いアニメじゃけえなぁ。

第一期は1992~94年のOVAじゃったんよ。

で、その後、人気が出たんでTVアニメ化や漫画化、小説化もされたんじゃが、本編のOVAはいまだ続いとるという「ガ●スの仮面」もびっくりなアニメ作品なんよ。

まだ続いてんのか!?

ああ。

本編のOVAは第二期が1994~96年第三期が2003~05年第四期が2016~17年第五期が2020~21年という次第じゃな。


2021年!?
って、第五期に至ってはまだ終わってもいないじゃないですか!?

じゃけえ、ずっと続いとるいうたじゃろうが。

原作者で、キャラクターデザイナーで、アニメーターの梶島正樹先生がめっちゃ構想をふくらましとるせいで、終わりが見えん作品なんよ。

梶島正樹先生は、「天地無用」の小説も書き、その挿絵も描いとるいう変態天才なんじゃが、設定もりもりのくせに、これがまたクッソおもしろいんじゃ。

おかげで小説版もずっと買い続けとる羽目になっとるわ。

てめえがそこまで言うか……

でも、今岡先生に変態とまでは言われたくないと思いますよ。

ま、まあ、それはさておきじゃな。

その「天地無用」シリーズの聖地じゃといわれとるんが、この「鬼の差し上げ岩」なんよ。

なんじゃこりゃ!?
これはOVAの第一話で、ヒロインの魎呼(りょうこ)が封印されとった岩屋のモデルじゃな。
な、なるほどな。
でも、これって実際、なんなんですか?

これは「鬼の差し上げ岩」という名前どおり、鬼が積み上げたもんじゃといわれとるな。

ま、奇岩の一種いうことよ。

さっきの鬼ノ城から近いのか?

まあ、近いといえば近いな。

なんせ同じ鬼城山にあるけえな。

近いといえば近い?
なんか含みのある言い方だな。

まあのう。

なんせいずれも山の中にあるわけじゃけえ、けっこう歩くけえな。

マジかっ!?

うむ。

で、今度はそこから車で20分ほど行ったところにある、「こうもり塚古墳」よ。

見たとおり普通の古墳ですね。

まあ、そうじゃな。

これは古墳時代に作られたもんじゃといわれとるしな。

ちなみにここの内部が、「天地無用」のヒロインの魎呼(りょうこ)が封印されとった岩屋の内部のモデルとされとるんよ。

内部!?

そこまで見るのか!?

おう。

せっかく行ったんじゃけえ、そこまで見んとな。

ま、わしは古墳もいろいろ見てまわったりしよるけえ、その一環でもあったわけなんよ。

てめえの歴史趣味……

どこまで範囲広いんですか……

で、最後に紹介するんは、この「太老神社」じゃ。
けっこう小さな神社ですね。

まあ、そうじゃな。

ほいじゃが、この神社の参拝するためには、けっこうのぼらにゃいけんのんで。

また登るのか!?

おう。

せっかくの聖地巡礼じゃけえな。

で、ここは「天地無用」のなんのモデルなんですか?

おう、ここは主人公の柾木天地が住んどる神社じゃな。

なので冒頭で見せた画像の背景にも、同じような建物が描かれておろうが。

あ!
たしかに!
ちなみにここには、「天地無用」ファンのための「天地箱」が置かれとるんじゃが、「天地無用」ファンなら誰でもわかる暗号ですぐ開けられるようになっとるんよ。
なにがあるんだ?
ファンの寄せ書き用のノートとかじゃな。
1992年ぐらいから面々といろんな人が何冊にもわたって書き綴っておるのを見ると、それだけでおもしろいもんじゃて。
30年近くの歴史か……
それはたしかにすさまじいですね……

ほうじゃろ。

なお、この神社は江戸時代初期の慶長6年(1601年)の創建と伝えられるとるけえ、歴史的な意味でも一見の価値はあるがの。

もう、ここまできたら……
アニメの聖地巡礼なのか、いつもの歴史名所めぐりなのか、よくわかりませんけどね……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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