35話① 平塚の隠れた名店「平塚飯店」

文字数 861文字

今回は平塚ですか。
平塚ってどんなイメージがある?

そうだな。

まずは全国的なところで、ベルマーレ平塚とかかな。

うむ。

いまは名前が変わっとって、湘南ベルマーレじゃがの。

あとは七夕まつりぐらいでしょうか?
それもまあ有名じゃが、じゃあ、ほかに見るべきものはないと?
すいません……。
もう特に思い浮かばねえな……。

お前らはほんまになんも知らんのじゃのう。

ここには有名人が眠っとるいうのに。

有名人?
おう、日本の文学作品にもかかわる人物じゃ。
作家かなにかか?
ブーッ!
では、戯曲家とかでしょうか?

ブブーッ!!


むしろ出る方の人じゃの。

俳優かなにかか?
歌舞伎役者とかでしょうか?

どっちも不正解。

答えは怪談「番町皿屋敷」のお菊さんじゃ!


出るって、そっちの意味かよ!
っていうか、実在の人物だったんですか?

実は「番町皿屋敷」は江戸時代の各地で類話が見られる話での。

どこが発祥なのかよくわかっとらんのじゃ。

ただ、この平塚にも同様の話があって、ちゃんと塚やお墓も作られとるんよ。

伝説の類ってことはねえのか?
それはないな。
言い切りますね。
おう、なにしろ証拠があるけえのう。
証拠?
ああ、実際平塚にはそういう話が伝わっとったんじゃが、昭和27年の区画整理のときに、実際に葬られたといわれとる場所を掘ったら、実際に女性の人骨がでてきたんじゃ。

しかも平塚の伝承通り、「ひざをかかえて、うずくまる形」で埋められた女性の白骨がの。

マジかっ!?

ああ、これがマジの話なんじゃ。

で、その白骨が出た場所を「お菊塚」とし、その骨は実家の眞壁家の墓地に移されたというわけなんじゃ。

あ、これが証拠な。

今岡先生っ……!
お前さん、こんなのまでいちいち見て歩いてんのかよ!

おう、むろんのことよ。

あ、ちゃんと手を合わせた上で、「お撮りさせてくださいね」と墓におことわりしとるけえ大丈夫で。

古墳撮るんも、墓撮るんも実際やっとることは変わらんけえの。

これでいちいち罰あたるんなら、考古学者は全員死ななきゃいけんようなるで(笑)

そうかもしれんが…………。

もう行きつくところまで行ってますね…………。


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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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