115話①【変】『太平記』の英雄「小楠公御墓所」「和田賢秀公墓」

文字数 863文字

この前、四條畷の名所を紹介したわけなんじゃが、実は他にも見どころがあるんよ。
まだあんのか?

おう。

というのも、「四條畷神社」ができたのは、明治23年(1890年)のこと。

歴史的に見れば、いうほど古いもんじゃないんじゃ。

言われてみれば、たしかにそうですね。
なのに、当地で楠木正行の人気が高かったんは、「四条畷の戦い」のせいもあるが、この地に楠木正行の墓が作られて、古くから地元の人々に祀られてきたけえいうのも大きいんよ。
マジかっ!?

ああ。

これがその証拠、「小楠公御墓所」よ!

マジであった!!
本当にあるものなんですね!!

当たり前じゃ。

ま、もっとも、昔は「楠塚」と呼ばれる楠木正行の墓があったそうなんじゃが、ここまで立派なのになったんは、やはり明治期以降のことじゃそうなで。

やはり南朝の正統が認められて以降ということでしょうか?

まあ、そうなるのう。

ほいじゃが、昨日紹介した「四條畷神社」とこの「小楠公御墓所」のおかげで、このあたりでは楠木正成より楠木正行の方が人気が高く、ふつう「楠公」といえば大楠公こと楠木正成のことを指すのに、ここでは楠木正行の方を指すそうな。

やはり変わっていますね。
あと、おもしろいのは、同地にはやはり「四条畷の戦い」で命を落とした「和田賢秀公の墓」もある、いうところじゃな。
誰だ?

楠木正成の弟・楠木正季の息子じゃな。

つまりは楠木正成の甥であり、楠木正成の従兄弟にあたる人物いうことよ。

ほれ、これがその墓じゃ。

マジで行ってやがった!!
わかってましたけど、ほんと、どこにでもいきますね……

当然じゃ。

ちなみにこの和田賢秀は、討死の際に敵将の首に噛み付き睨んで放さんかったそうでな。

その敵将は、その時の傷が元で死んだそうな。

なので、この地の人々は賢秀のことを歯噛様(はがみさま)、転じて歯神様として祀っとるんじゃと。

歯にご利益があるんですか?

おう。

なので、虫歯になったり、子どもの歯が生え変わるいうときには、十分拝んだらええそうな。

祈ると丈夫になりそうだな。

うむ。

敵将をかみ殺すような立派な歯になれようて。


おいっ!!!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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