61話③ 【変】埼玉県の変わり種スポット「吉見百穴」

文字数 956文字

あっと驚く学説ってなんだ?

その前にまずはさっきのニコルの質問についてじゃが、

ここは遺跡いうことで間違いはないで。

ようわかったの。

いえ、一番最初に考古学がどうとか言ってたので、それでたぶん遺跡なんだろうなと。

ほうじゃな。

その考え方は間違っておらんな。

では、なんの遺跡かいうことじゃが、

この遺跡については、発見から三十年あまり、

壮絶な論争が繰り広げられとったんじゃ。

壮絶な論争?
それがさっき言ってた「あっと驚く学説」ですか?

ほうじゃな。

ここで弥生土器を発見した東大の坪井正五郎が「ここは住居跡である。しかし、穴の一つひとつが小さい。なので、関東には小人が居た! ここはコロポックルの居住跡だ!」という学説をたてたんじゃ。

コロポックル!!
そんな学説があったんですか?

ああ、あった。

しかも第一発見者の東大生が立てた学説なので、かなりの衝撃が走った。

……でしょうね。
しかし、弥生土器の共同発見者に「ねえよ!!」と速攻で否定された。
……だろうな。
で、共同発見者の白井光太郎は、横穴式の墳墓、つまり共同墓地説を唱えた。
……そっちのほうが信ぴょう性はありますね。
ただ、この論争は三十年ほど続く羽目になった。

むしろ三十年もよく続いたな。

おう。

コロポックル住居説を唱えた坪井正五郎が生きとる間はな。

……ってことは?
坪井正五郎が死んだ途端に、コロポックル住居説は一気に下火になったんじゃ。
マジか……
というわけで、いまは共同墓地説が有力いうことになっとる。
ある意味コロポックルの方が夢がありますけどね。

ほうじゃな。

実際、上の方からの眺めは墓にしちゃもったいないけえな。

眺め?
上まで登れるんですか?

ああ。

登れるようちゃんと整備もされとるんよ。

これが上からの眺めじゃ!

なかなかの眺めだな!
言うだけありますね!

ほうじゃろ。

ま、いまは共同墓地説でほぼ決まりになっとるが、

いろいろな考えをめぐらすいうのは、

個人的にはおもろいもんと思うとるよ。

てめえらしいな。
そがいに褒めんなや(照)
ま、今回はそれでいいことにしといてやるぜ。

な、なんじゃあ……

調子くるうのう……

たまにはいいんじゃないですか?

ま、ええか。

そういうわけで、埼玉県の変わり種スポット、埼玉県比企郡吉見町の「吉見百穴」、みなさんも埼玉に行かれることがあればぜひ一度訪れてみてつかあさい!!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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