193話① 「○○銀座」第一号の「戸越銀座」

文字数 984文字

この前、オフクロらが上京してきたとき、鎌倉観光と東京観光の案内をしてきたいうたよな?
ええ、言いましたね。
それで昨日までは鎌倉の名物やら名所を紹介してたんだよな?
迷所もありましたけどね……
ま、迷所も名所の一部、いうことでな。
そんな理屈は通じませんよ!!
で、打って変わって東京観光では、戸越銀座に行ってきたんじゃ。
戸越銀座!?
なんでまた!?
いや、オフクロの友達の一人が「戸越銀座で食べ歩きがしたい」いうてきたけえ、それに応えるべくいろいろ案内してきたいう寸法なんじゃ。
まさか「東京観光=戸越銀座オンリー」だったわけじゃないですよね?

いや、さすがにそれはない(笑)

それじゃと、食べ歩き自体はできるが、見るもんがないと時間があまりすぎるけえ、わしの発案で泉岳寺行ったり、浅草行ったり、上野行ったりもしてきたわ。

ちょっと安心しました。
しっかし、戸越銀座っていうほど食べ歩きがあるものなのか?

ああ、そのへんは問題ない。

わしも20年ぶりぐらいの訪問じゃったが、TV番組やらでわりと取り上げられとる商店街だけに、なかなかに食べ歩きできるもんがそろっとったで。

マジか!?

おう。

ちなみに戸越銀座商店街は、こんな感じのところよ。

活気のあるところだな!!
下町感があっていいですね!

ほうじゃろ。

で、この戸越銀座、実は全国に300もあるといわれとる「○○銀座」の第一号いうんは知っとるかの?


マジでっ!!!

ああ。

しかもほかの「○○銀座」が銀座にあやかって名付けられたものなんじゃが、戸越銀座だけは意味合いも違うんよ。

どういう意味合いなんですか?
一言で言えば「感謝」じゃな。
感謝?

うむ。

実は関東大震災が起きたとき、銀座がめちゃくちゃにやられたんじゃが、戸越の方も同じように大きな被害にあっとったんじゃ。

で、銀座がいままで使っとったレンガ敷きを止めてアスファルトを敷きなおそうとした際、そのレンガの廃棄先を探したんじゃが、それを戸越が引き受けて、その廃材を利用することで戸越も早めの復興を行うことができたという経緯があるんよ。

で、そのときに、銀座への感謝の意を込めて「戸越銀座」にしたってことですか?

ああ。

そういうことじゃ。

なので、戸越が戸越銀座を名乗ったのは、関東大震災から4年後の昭和2年(1927年)のこと。

他の「○○銀座」とは年季が違ういうことなんじゃ。

たしかに、そりゃ……
年季が違いますね……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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