66話② 【レア】福島「猪苗代湖の白鳥 前編」

文字数 1,099文字

で、話は変わるが、福島に猪苗代湖いう湖があるのは知っとるか?
名前だけは聞いたことがありますね。
でも、どんな湖なのかは知らねえな。
猪苗代はもともと猪苗代氏が治めたとった地の湖じゃな。

そのまんまなんだな。

おう。

地名と氏族名はわりと密接に関連しとるもんじゃけえな。

だいたいが「地名→名字」になっとるケースが多いんよ。

たまに逆のケースもあるがな。

で、その猪苗代氏って、あまり聞きませんが、

いったいどんな一族だったんですか?

戦国時代好きじゃなければあまり聞くことはなかろうな。

特に有名なのは、戦国時代の武将・猪苗代盛国じゃろうな。

なにをやったやつなんだ?
すでに自分の家督を継いでいた長男・盛胤とお家の運営方針で対立したんで、家督を再奪取して、息子を追い出して、伊達政宗についた武将じゃな。

すげえ、父ちゃんだな!

どんな運営方針で対立したんですか?

当時、東北の覇権を争っていた蘆名家につくか、伊達家につくかじゃな。

で、先代・盛国が伊達を指示して、当主・盛胤が蘆名を指示したいうわけなんじゃ。

いいことなのか、どうなのか判断に迷いますね……

戦国時代の弱小大名としては悪い判断じゃなかったと思うで。

なにしろ、伊達家指示を表明したタイミングは、

伊達家が蘆名家を打ち破る直前という絶好のタイミングじゃったけえな。

おかげで猪苗代氏は伊達家の新参だったにもかかわらず、準一門扱いを受けたんよ。

幕末の世まで仙台藩士として家名が続いたんじゃけえ、

こりゃもうたいしたもんじゃろうて。

それはたしかに……
でも、追い出された息子の方はたまったもんじゃねえな……

ああ、そっちも心配ない。

なんせ息子の方は息子の方で蘆名家に仕えたわけじゃしな。

マジかっ!?

おう。

もっともその後、蘆名家を出て、故郷の猪苗代で没しとるがな。

いくつで死んだんだ?
記録上では76歳まで生きたそうな。
大往生だな。

なにが幸いするか、わからんいうことよ。

ちなみにこの猪苗代氏の子孫から出た偉人が、

この湖のわりと近いところで生まれとるんで。

偉人?
誰なんだ?
野口英世。
マジかっ!?
千円札の人じゃないですか!!

おう。

彼の父の実家「小桧山家」は猪苗代氏の子孫じゃけえな。

この地域から出ても、なんの不思議もないというわけじゃな。

なるほどな。

ま、そんなわけで、その野口英世も見たであろう猪苗代湖、

ここは白鳥の飛来するシーズンはなかなかの絶景なんよ。

これがそうじゃ!

白鳥って……
どう見ても違うだろ!

おう、すまんすまん(笑)

ちょうど行ったときに、これも撮ったもんで、ついな。

ちゃんと白鳥の写真もあるんですよね?

おう、あるで。

れっきとした白鳥飛来の写真は

次のページででも紹介しちゃろうかのう。

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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