107話② 「広島市民球場の最後の試合」

エピソード文字数 1,320文字

それにしてもなんで広島の人たちはあそこまで熱心にカープを応援するんでしょうか?
まあ、いろいろ経緯はあるが、端的にいえば「一種の宗教」じゃな。
宗教?

ああ。

カープそのものが広島人の信仰と言えなくもないが、

わしはそれ以上に、「広島人は広島という概念を信仰しとる」いう説を唱えとるんじゃ。

広島という概念ですか?

おう。

他県の人らも往々にして郷土愛いうのがあるが、

広島人はそれがひときわ強いといえような。

野球チームもサッカーチームもあるような地域は、

それらのファンが対立するいうこともしばしばあるが、広島には基本的にそれがない。

あっても他地域に比べてかなり薄いんじゃ。

なんでなんでしょうか?

やはりそれは「広島教」としか言えんな。

広島人は「広島」と名が付くものは片っ端から応援する。

広島と言う言葉に、熱烈な帰属意識を持つんじゃ。

なので、その筆頭としてカープを応援するが、同時にサッカーではサンフレッチェ広島、バレーでは旧専売広島のJTサンダーズ、バスケでは広島ドラゴンフライズを応援する。

大相撲でも広島出身力士がおりゃあ手放しで応援するし、甲子園で広島の高校が躍進すれば、それだけで一丸となって応援する。

それらは決して対立するもんでもないし、重複してもOKなんじゃ。

なので、「今日はサッカー見にいったけえ、明日は野球見に行く」いうひともおるんよ。

びっくりの融合ぶりだな。

広島の地元番組では、オフシーズンにカープとサンフレの選手が対談のみならず、釣り対決とかゴルフ対決するいう特番もしょっちゅうやっとるけえな。

おかげで野球選手が休みの日にサンフレの応援に、

サンフレの選手が野球の応援にいうのも、わりとしょっちゅうなんよ。

マジかっ!?

他の地域の選手のオフはさすがによう知らんが、

ここまでのはなかなかあるまいてな。

で、広島出身の今岡先生も同様にってことですか?

ほうじゃな。

広島には毎年かかさず帰るようにはしとるし、

広島と名が付くもんはしっかり応援しとる。

中でも、当然のことながら、カープは熱心に応援し続けとるよ。

筋金入りってことか?

そら、ほうよ!

わしは長男なのに、「英二」いうて「二」という数字がつけられとるんは、

カープのレジェンド・山本浩二さんにあやかってのもんじゃしな。

だいたい、わしの出身高校はその山本浩二さんの母校でもあるんじゃけえ、

これでカープファンにならんかったら、異端じゃろうて。

ほんと、筋金入りですね……

おう!

なので、こういうのも当然見に行っとる。

旧広島市民球場の最後の試合じゃ!!

こりゃ、すげえな!
ある意味レアですね!

今ほどファン層が厚うはなかったが、

それでもラスト試合はチケットが早うから売り切れとったよ。

今岡先生はどうやって手に入れたんですか?

発売日当日に、即おさえた。

飛行機チケットやホテルなんかの予約は後回しでの。


いまじゃあそれでも即売り切れるんじゃが、

10年前はまだそれならなんとか手に入れられたんよ。

今の方が手に入りにくいのか……

おう。

ファンの数がだいぶ違おうけえな。

ま、どんどん新しいファンが増えてくれるんは、

カープにとってはええことじゃけえ、それならそれでええんよ。

そういうところも……
今岡先生らしいというか、なんというか……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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