78話② 【変】『解体新書』で有名な杉田玄白の墓

エピソード文字数 1,183文字

しかし、東京都の史跡に指定されてるってのは、どういうことなんだ?
まさかさっきの猿の銅像たちが指定されてるってわけじゃないですよね?

おう、違うのう。

ここには偉人の墓があってな。

それが東京都から史跡として指定されとるんじゃ。

誰のお墓ですか?

『解体新書』で有名な杉田玄白よ。

そう、これがそうじゃ!!

マジだっ!!
こんなところにあったんですね。

うむ。

わりと偉人のお墓は、いうほど知られとらんのが多いけえな。

注意して探さんとなかなか行きつけんかったりするんじゃ。

なんでてめえは知ってんだ……
勉強したけえな。


またかっ!!

当たり前じゃ!!

歴史の勉強にはたゆまぬ努力が必要なんじゃ。

ボーっとしとっちゃあ見落としてしまうで。

……ある意味まっとうな意見といえるでしょうね。

……こいつが言ってさえいなきゃな。


ちなみに『解体新書』といえばオランダ語の『ターヘルアナトミア』を主軸として訳したものと知られとるが、実はその翻訳作業、杉田玄白がメインじゃなかったってのは知っとるかの?

マジでっ!!
でも、ふつう学校では杉田玄白が訳者として教えてませんか?

ほうじゃな。

もともと『解体新書』を出版した時も

メインは杉田玄白いうことにしとったけえ、

後々もそういうふうにいわれるようになったんよ。

じゃが、本当は違ったんじゃ。

じゃあ、誰がメイン翻訳者だったんですか?
前野良沢。
知らねえ!!
聞いたことないですね。
まあ、あまり表には出たがらん人だったそうなけえな。
だからメイン翻訳者として名前を残さなかったんですか?

ああ。

一説にはそうじゃといわれとる。

一説には?


うむ。

他には「長崎留学の途中で天満宮に学業成就を祈ったとき、自分の名前を上げるために勉学するのではないと約束したので名前を出すのを断った」とも、「そもそも翻訳が完璧ではないので、自分の名前を出したがらんかった」とも、「当時、蘭学に対する幕府の対応が芳しくなかったため、万が一の際に、もっとも蘭語に通ずる良沢に咎が及ぶのを避けるため、杉田たちがあえてそうやった」ともいわれとるんよ。

じゃあ、当時のオランダ語学者で、誰よりももっともすぐれた人だったってことですか?

おう。

なので、本人は翻訳が完璧じゃないってのもわかっとって、

それを恥としておったともいわれとるんよ。

そんなにミスがあったのか?

いうて、当時の語学水準からいえば十分じゃったそうな。

逆にいえば、前野良沢が完璧主義者じゃったともいえるし、

前野良沢自身の語学センスが抜きんでておったともいえるじゃろうな。

ま、そんなわけで現在では「前野良沢が翻訳係、杉田玄白が清書係」じゃったいうのが定説となっておるんよ。

マジか……
ほんといろいろ知ってますね……

いろいろ見聞きして、文字通り見聞を広めとるけえな。


そんなわけで杉田玄白の墓もある東京都港区の「栄閑院」、みなさんも機会があればぜひ一度訪れてみてつかあさい!!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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