137話② 中京から世界へ「盲導犬サーブ」

文字数 1,143文字

あと、名古屋テレビ塔には隠れ名所もあるんで。
まだなんかあんのか?

おう。

意外と見落とされがちなんじゃがな。

これはちゃんと見とかんといけまあて!!

なんだこれ?
盲導犬サーブの銅像よ!!
どこかで聞いたことがある名前ですね。

まあ、ほうじゃろうな。

なんせ盲導犬サーブは児童書になったのを皮切りに、

コロコロで『盲導犬サーブ物語』として漫画化されたり、

NHKで『がんばれ! 盲導犬サーブ』としてテレビアニメ化されたり、

テレビ朝日で『三本足の名盲導犬サーブ・愛の物語』としてテレビドラマ化されたり、

果てはフジテレビの『奇跡体験!アンビリバボー』でも

「ありがとう…サーブ」として紹介されたりしたけえな。

すげえ!!
どんな盲導犬だったんですか?

サーブは岐阜県で盲導犬として飼われとった犬じゃったんじゃがな。

ある雪の日にスリップで突っ込んできた車から主人を助けて重傷を負い、

その傷が原因で左前脚を切断する事態となったんよ。

忠犬ですね……

ほうじゃな。

ただこの事故がきっかけとなって、

「盲導犬は視覚障害者の身体の一部」であるとの認識が広がり、

事故にあった盲導犬にも自賠責保険が支払われるよう

法律が改正されることになったんじゃ。


マジかっ!!

ああ。

法律改正の契機となった犬じゃったんよ。

ちなみにそのサーブ、その後どうなったんですか?

さっき言うた児童書『がんばれ! 盲導犬サーブ』のヒットで有名になってな。

1985年(昭和60年)にはサーブと主人がアメリカ・テキサス州知事に招待され、

「テキサス名誉州犬」の称号を受けとるんよ。

そして同じ年の9月には中曽根康弘首相から功労賞も受賞。

さらにその翌年の1986年(昭和61年)には、

サーブを讃えるとともに交通安全の願いを込めて、

国鉄(当時)の名古屋駅前にブロンズ像が設置されたんじゃ。

一躍、時の人……、ならぬ時の犬ですね。

うむ。

で、サーブ自身は1988年(昭和63年)に、11歳でこの世を去った。

死因は老衰と伝えられとる。

天寿をまっとうしたわけだな。

で、そのとき名古屋駅前に設置されとったブロンズ像が、

その後、名古屋駅の改築で目立たんようになってしもうたんで、

この話が風化せんよう、テレビ塔付近に移設されたいうわけなんじゃ。

いい話ですね。
で、この銅像、実際、見に来る人は多いのか?
全然。


おいっ!!!

いや、みなさん、まったく興味ゼロいう感じじゃったな。

わしがこの写真撮るときなんざ、

「なんでこの人、こんなの撮ってんの?」

みたいな目で見られよったけえな。

でも、実際そんなものなんでしょうね……

ほうじゃろうな。

せめてここを読んだ人がちょっとでも興味をもってくれればと願うばかりじゃな。

しかし、なんでまたてめえはそんなことまで知ってたんだ?

勉強したけえな。

お、おう……

そ、そうですか……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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