82話① 比叡山のふもとで創業300年「本家 鶴キそば 本店」

文字数 1,324文字

昨日「ぶらり散策」の方で比叡山のふもとの話をされてましたけど、拝観OKのお寺が少ないわりにはけっこう見られる感じでしたね。

ほうじゃろ。

しかももっと言えば、寺の境内は見れんでも、近江坂本はその街並みだけでも十分一見の価値があるんじゃ!

マジかっ!?

おう。

しかもわしが近江に行ったんは先週末じゃったわけじゃが、当地はまだ桜が見ごろじゃったんでな。

そのへんもふまえて、近江坂本の街並みを紹介しようかの。

かの地は、こんな感じなんじゃ!

これは見事なもんだな!
雰囲気がいいですね!

ほうじゃろ。

しかも、観光地であるにもかかわらず、あまりそのへんには手を加えられておらんでな。

門前町の風情がそのまま残っとるいう感じが、またたまらなくいいんじゃ。

なるほど。
だからいいのか!

たぶんそれが可能じゃったんは、「全国一のお寺占有率」ともいわれとる当地だからできたことじゃろうな。

お寺の土地いうんは個人のものじゃなく、あくまでその宗派の持ち物じゃけえな。

後継ぎがおりゃあ、それが受け継ぐこともできるが、後継ぎがおらにゃあ、すぐ宗派の総本山のほうへ帰するもんなんじゃ。

なので、こういうお寺が集まっとる街並みいうんは、おいそれと変えることができんのじゃ。

しかし、街並みをおいそれと変えられないということは、お店とかはどうなってるんでしょうか?

ぶっちゃけ少ないのう(笑)

一番びっくりしたのは、名うての観光地のはずなのに、土産物屋すらほとんどなかったことじゃな。

近江坂本でなんか買おうかと思っとったんじゃが、それすらできんのにはびっくりしたわ。

そこまでか!

ああ。

とはいえ、昔から手がほとんど加えられておらんというのは、これはこれでいいもんよ。

特に穴太衆の作った石垣が、そのまま残されとるんはありがたかったな。

穴太衆?
なんて読むんですか?

これは「あのうしゅう」と読むんじゃ。

もともとは比叡山やそのふもとである近江坂本にある寺院の石工を任されとった集団なんじゃがな。

その石積み技術が高く評価され、信長の安土城や秀吉の坂本城の石垣なんかも造るまでに至ったんじゃ。

マジかっ!?

ああ。

彼らの技術は非常に高いもんじゃったんよ。

なにしろ現代のコンクリートの壁より、丈夫な石垣を造ったんじゃけえな。

コンクリートの壁より?

おう。

新名神高速道路に、自然環境との調和を目的として穴太積の採用が検討された際のことじゃがな。京都大学大学院が穴太衆積とコンクリートブロックを並べて、実験をしたんじゃ。

どうなったんですか?
200トンの荷重をかけた際、さきにコンクリートブロックの方が先に亀裂が入ったんじゃ。
マジかっ!?

ああ。

しかも230トンでコンクリート崩壊のおそれがあり実験中止となったそうな。

その間、穴太積の方はびくともしとらんかったげな。

それはすごいですね……。
さっきの写真にも写っておったが、

その穴太積いうんが、これのことよ!

これが数百年の時を超えて、いまなお近江坂本の街並みを形作っておるというのは、なんとも歴史のロマンを感じさせてくれるもんよな。

ほんと、すごい話だな。

一度行ってみたいものですね。

ほうじゃろう、ほうじゃろう。

ほいじゃあ、次のページではその近江坂本で食える絶品のそばを紹介しちゃろうかいの!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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