141話① 笠松の名馬「オグリキャップ」

文字数 1,260文字

笠松競馬場の話ではやはりオグリキャップは外せんじゃろうな。
アイドルホースと呼ばれた名馬ですよね?

ほうじゃな。

オグリキャップは決して恵まれた血統からの生まれじゃあなかったんじゃ。

極端な言い方をすれば、駄馬の血統というてもええぐらいのもんじゃったんよ。

そこまで言うか?

おう。

じゃけえ、当初は中央ではなく地方競馬の笠松でのデビューじゃったんじゃ。

しかも笠松でのデビュー戦も2着に敗れ、順調と呼べるような代物じゃあなかったんじゃ。

なのに、あそこまで有名になったんですか?

おう。

笠松ではその後、4戦目でも負けたが、結局のところは12戦で10勝。

十分な成績で中央競馬入りを果たしたんじゃ。

そこでも無敗とはいかんかったが、2度の挫折を乗り越え、

GⅠ・4勝という快挙を成し遂げたんじゃ。

すげえ!!

とくにオグリキャップが人気を博したのは、

その雑草魂が見ている人の興味を引いたからじゃろうな。

雑草魂?

ああ。

競馬は「血のスポーツ」とも呼ばれるぐらい、その血統が重んじられとるんよ。


そもそもサラブレッドというのは、

「Thorough(完璧な、徹底的な)+ bred(品種)」というのが語源で、

人為的に完全管理された血統を意味するものなんじゃ。

なので、走る馬というのはその血を脈々と受け継いだものであって

そうそう逆転がおきるいうものでもないんじゃ。

じゃあ、オグリキャップはその例外か?

ほうじゃな。

しかも地方でも、十分な成績とはいえ、完璧とまでいえるものでもなかった。

中央に移籍しても、病気や連敗など挫折を味わった。

じゃが、それでもそこから何度も這い上がり、不屈の闘志を見せた。

それが「地方から出てきた田舎者が、都会のエリートを倒す」というイメージと重なって、なおさら声援を受けるようになったんじゃろうな。

なるほど。

そういう経緯でアイドルホースとなったんですね。

そういうことよ。

なので、そのデビューの地・笠松競馬場には

こうしてオグリキャップの銅像まで建てられとるんじゃ!

雄々しい姿ですね!!
しかも、たてがみまであるのか!!

ほうなんよ。

いかにオグリキャップが愛されとるかわかろういうもんじゃな。

ちなみにオグリキャップの銅像は北海道の優駿メモリアルパークにもあるんじゃが、

そっちはオグリキャップが他界した後、

ファンからの募金によって建てられたものなんじゃ。


オグリキャップのラストランが1990年じゃけえ、

引退からゆうに20年以上が経ってからの募金じゃったわけなんじゃが、

それでも募金には延べ1274人が名を連ね、総額では2831万円も集まったそうな。

オグリキャップの名にふさわしい人気ぶりいうところじゃのう。

マジですげえな!!

なお、笠松には銅像以外に、

オグリキャップの在りし日の姿を拝める展示室もあるんじゃ。

マジかっ!?
おう、これがそうじゃ!!
しょぼっ!!??
これ、なんとかならなかったんでしょうか……

ならんのう。

笠松競馬場ではこれが限界じゃな……

マジかぁ……
ま、これはこれで味があって、えかろうて。
本気でそう思える今岡先生が……
ほんと、すげえよな……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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