199話① 地名の由来ともなった大阪「四条畷神社」

文字数 1,042文字

今日は大阪の郊外・四条畷市の名物を紹介しちゃろうかいの。
四条畷?
なんて読むんですか?

これは「しじょうなわて」じゃな。

畷いうんは、田んぼのあぜ道のことなんよ。

なので、「縄手」とも書かれたりするのう。

なるほどな。

しかし、四条畷って変わった地名ですけど、なんでこういう名前が付いたんですか?

ここはもともと北四条いう地名じゃったんよ。

ほいじゃが、ここの田んぼのあぜ道で行われた戦いが、「四条畷の戦い」と呼ばれてな。

その戦いの名があまりにも有名になったせいでな。

いつしかそれが地名までくつがえしてしもうたということなんじゃ。

マジか!?
でも、その戦い、なんでそんなに有名になったんです?

うむ。

それはじゃな、当時の武士階級がこぞって読んだ軍記物『太平記』に書かれたけえなんよ。

で、それがそのまま地名となったいう説と、その戦いで亡くなった小楠公こと楠木正行を祀った神社「四条畷神社」が有名になりすぎたあまり、それがそのうち地名にも反映されたいう説があるんじゃが……ま、いずれにせよ「四条畷の戦い」自体が地名に影響を与えたんは間違いなかろうてな。

いまではあまり聞かない戦いですが、昔はそうでもなかったんでしょうね。

ほうじゃな。

なんせ南北朝時代の南朝が正統と認められてからは、大楠公こと楠木正成の人気はものすごいことになったけえな。

明治から昭和、とりわけ戦中あたりは誰でも知っとったようなで。

それはすごいな。

で、これがその地名の由来ともなった、

「四条畷神社」なんじゃ。

ほう、立派な神社だな!
わりと見応えもありますね!

ほうじゃろ。

で、ここはさっきもちょこっと言うたが、めずらしいことに、楠木正成の方じゃのうて、その息子の楠木正行の方を祀っとるんよ。

なんでなんでしょうか?
さすがに楠木正成は聞いたことがあるが、楠木正行はあんま知らねえぞ。

単純にいえば、天皇のために戦った楠木正行がその「四条畷の戦い」のさなかに、23歳の若さで戦死したけえじゃな。

なので、当地でそれを祀ったというわけなんよ。

おかげで四条畷市では、楠木正成より楠木正行の方が人気が高いそうなで。

なるほどな。
地元にゆかりの武将の方が、より親近感もわくでしょうしね。
ま、そういうことじゃろうてな。
四条畷は、関西の人でもまず行くことがあまりないところでしょうな。

わしの場合は、その地の歴史を調べるんが好きなんで、わざわざ行ったいうところですしの。

四条畷の歴史民俗資料館の職員さんもいろいろと教えてくれたりするんで、そこもわりとおススメの資料館ですな!

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)
※これは自由参加コラボです。誰でも書き込むことができます。

※コラボに参加するためにはログインが必要です。ログイン後にセリフを投稿できます。

登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色