58話  【変】新潟の「ドカベン」像

文字数 1,457文字

新潟には変わった銅像があるって知っとるか?

変わった銅像?

なんですか?
それは、これじゃ!
こ、これは……!
そう、これはドカベン像じゃ!
ドカベン?
野球漫画不朽の名作『ドカベン』の主人公・山田太郎のことよ。
もしかして、そのためにわざわざ行ったんですか?
悪いか?
お前さんらしいっていうか……

なんせ水島新司先生の野球漫画は名作ぞろいじゃけえなぁ。

有名なんは『ドカベン』『あぶさん』『野球狂の詩』あたりじゃろうが、個人的には『ストッパー』『おはようKジロー』『極道くん』あたりも捨てがたいんじゃ。

マニアックすぎて、わかりませんよ……
しかし、なんだってこんなところに、そんな銅像が立ってんだ?
それはじゃな、水島新司先生がここ新潟の出身じゃけえよ。

マジかっ!?

おう。

なので、ここは「水島新司まんがストリート」と名付けられ、

合計7体の銅像が立っとるんじゃ。

ほれ、こんな感じじゃ!

これはドカベンと同じく、明訓四天王の一人・岩鬼正美。
これは明訓四天王の一人・里中智。

明訓四天王の一人・殿馬一人。

ちなみに原作では微笑三太郎も加えて「明訓五人衆」とも呼ばれとるんじゃが、「明訓四天王」の方が通りがええせいか、銅像でもはぶかれとるんは、ちと寂しいのう。

で、こっちは『あぶさん』の主人公・景浦安武。
これは『野球狂の詩』に登場した女性投手・水原勇気。

最後は『野球狂の詩』の主人公・岩田鉄五郎。

50歳を超えて、なお、よれよれの球を投げ続ける不屈の鉄人として描かれた人物じゃ。

よくもまぁ……
このためだけに行きましたね……

むろん新潟には他にもいろいろ見たいもんがあったけえ、行ったんじゃがな。

ただ、この商店街には、実際このためだけに行ったわけなんで、反論はできやせんのう。

反論されても困りますが……

ちなみに漫画『ドカベン』での設定では、高校は神奈川にあるいうことになっとるんじゃが、実は同じ明訓高校が新潟にもあるって知っとるか?


そうなのか?

おう。

もともと水島新司先生のご実家近くに新潟明訓高校いうのがあってな。

それをモデルにしたいうことなんよ。

なお、新潟明訓高校が甲子園に初出場した際には、

「神奈川明訓高校 VS 新潟明訓高校」の姉妹校対決特別編も描かれとるんじゃ。

マジかっ!?

ああ。

そのときのエースの名前が小林幹英いう投手でな。

のちに社会人を経てカープに入団したときにはびっくりしたもんよ。

そりゃ、びっくりでしょうね。

いや、なにがびっくりいうて、小林幹英投手はプロ入りする前はあまり騒がれとらん投手でな。

プロ入りもドラフト4位という低評価じゃったんじゃ。

なのに、「はて? この投手の名前、どっかで見た記憶があるな……」思うて、くだんの話がのっとる単行本を開いたら、そこに名前がのっとったんで、それでびっくりしたんよ。

お前の記憶力にびっくりだよ!

ちなみに小林幹英投手がカープ入りした直後、まだ無名の頃に地元TV局の番組に出演した時、サインプレゼントがあったんじゃがな。

応募したら当たったわ!

ほう!

プロ入り直後でまだサインを作る前のやつでな。

楷書体で書かれとるいう、レアもんよ。

それはすごいな。

で、オープン戦直後にまた別の地元TV局でとりあげられとってな。

そのときにもサインプレゼントがあったけえ応募したら、

それも当たったんじゃ。

マジかっ!?

おう。

そっちはすでにサインが考案された後のやつじゃったな。

なので、小林幹英投手が大活躍してセ・リーグ特別賞を受賞した年のサイン2種類が、うちにはあるいうことなんじゃ。

ほんと、そのくじ運……
どっからきてんだろうな……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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