222話② 「東尋坊」が突き落とされた海の風景

文字数 744文字

しかし、なんでこの地は東尋坊っていうんですか?
まるで坊さんの名前みたいじゃねえか。

おう、ようわかったの。

東尋坊いうのは、もともと坊さんの名前なんで。

マジでっ!?

うむ。

東尋坊という名の坊さんは、破戒僧でな。

呑む打つ買うは当たり前。

怪力を駆使して、住民を苦しめるなど、悪事の限りを尽くしとったそうな。

まるで武松さんみたいな人ですね。

おいっ!!

俺は住民を苦しめたりはしねえよ!!

妖怪を苦しめたりは?
……する。

まあ、怪力で酒飲みいうんは同じじゃろうしな。

ただ、東尋坊はその酒飲みのせいで、命を落とす羽目になったんよ。

すべって転げたりでもしたのか?
いや、他の僧侶たちが結託して、酒を飲ませてべろべろに酔って眠りこけた時に、断崖絶壁の上から突き落としたそうな。
えげつなっ!!
その僧侶たちもどうなんでしょうか?
まあ、民衆に迷惑かけとったけえ、しょうがなかったんじゃろうなぁ。
た、たしかに……。
一理あるか……。
もっとも、東尋坊を突き落とした真柄覚念という坊さんは、東尋坊と女性をめぐった恋敵でもあったそうじゃがな。
おいっ……!
台無しじゃないですか!

ま、生臭坊主はわりとおったんじゃろうて。

ちなみにこれが突き落とされた海側からみた光景よ。

いい眺めですね。
しかし、なんで海側からの光景なんて、写真に残ってるんだ?

ああ。

実は当地は観光船もあるんじゃ。

マジで!?

そこそこいいお値段はするがの。

ただ、東尋坊の崖は、地質学上でもけっこうレアな存在なんじゃ。

なんせこの規模感があるのは世界でも3箇所しかないそうなでな。

それはたしかにレアですね。

ほうじゃろ。

じゃけえ、勉強のためにも、くまなく視る必要があったんよ。

そのためじゃったら、船代ぐらいどうってことないわ。

お前のその勉強に対する意欲……。
なに由来なんですか……。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)
※これは自由参加コラボです。誰でも書き込むことができます。

※コラボに参加するためにはログインが必要です。ログイン後にセリフを投稿できます。

登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色