146話① 埼玉県蕨市の「和樂備神社」

文字数 1,219文字

今日は埼玉の蕨市の名所でも紹介しちゃろうかの。
蕨市?

ああ。

埼玉県どころか、全国でも一番面積の少ない市として知られとるところじゃ。

そのわりにわりと人口密度が高くてな。

2000年代には東京23区の一部の区よりも人口密度が高い時期もあったんじゃ。

いまではさすがに東京23区より人口密度が高いいうことはないそうじゃが、

それでも全国の市の中ではトップをひた走る自治体なんよ。

マジかっ!!
じゃあ、ほとんど住宅地ってことなんですよね?
そういうことになるのう。
そんなところに見るべき名所とかあるんですか?
ほとんどない。


おいっ!!

おいおい、勘違いすなや。

わしは「まったくない」とは言うちゃおらんので。

あくまで「ほとんどない」言うただけなんじゃ。

じゃけえ、決して多くはないが、それでもないことはないんで。

では、どんなところが見どころなんですか?

ほうじゃな。

やはり蕨市を代表する神社「和樂備神社」は外せまあて。

和樂備神社?

ああ。

「和樂備」と書いて、地名と同じ「わらび」と読ませるんよ。

これが、その「和樂備神社」じゃ!

ほう、わりとよさげな神社だな!!
けっこう立派な趣ですね!!

ほうじゃろう。

あとここには全国でもめずらしいもんがあるんで。

なにがあるんだ?

ほれ、この戦争記念碑よ!

慰霊碑ですか?

いや、あくまで戦争を記念して作られたものでな。

本当なら第二次世界大戦で負けたときに破却されるはずのもんだったんじゃ。

なんでだ?

進駐軍がやってきて、見つけられると厄介じゃけえな。

なので、たいていこういうものは埋められるなり、壊されるなりして、残っとらんもんなんじゃ。

じゃあ、なんでここのは残ってるんですか?
うっかり見逃した。

マジかっ!?

住民がですか?

それとも進駐軍がですか?

どっちも。


おいっ!?

いや、これが本当の話なんじゃ。

境内裏にあってあまり目立たんかったせいか、住民がうっかり見逃したんよ。

で、進駐軍もうっかりなんか、それとも面倒くさいけえいちいち問いただすことをせんかったんか、これまたそのまま見逃されてしもうたんよ。

なので、埼玉県の中でもめずらしく残されてしもうたいういわくがあるんじゃ。

いいんだか、悪いんだか……

個人的には歴史的なもんが残されとるめずらしいケースとして、

いいものじゃと思っとるがな。

今岡先生らしい見解ですね……
ちなみに同じくこんなものも残されとる。
こっちは日露戦争の英雄・乃木希典の銅像じゃな。
これももしかして見逃されたんでしょうか?
ある意味ではそうじゃな。
ある意味?

ああ。

こっちはもともと小学校にあったものなんじゃ。

じゃが、終戦後「軍国主義の象徴が学校にあるのは好ましくない」ということで、

神社の境内に移設されることになったんじゃ。

じゃあ、終戦後しばらくは小学校にあったってことか?

そういうことになるのう。

じゃけえ、そういう意味ではやはりこれも見逃されたいうことになろうかの。

見逃されてばっかじゃねえか……
日本一小さい市だけあるいうことかの(笑)

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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