185話① 中国仏教の風情を伝える、長崎「崇福寺」

文字数 693文字

長崎も見どころの多いところじゃが、中でも「崇福寺」は外しちゃあいけんところで。
崇福寺?
また寺か……

そがいな嫌そうな顔をすなや。

このお寺さんは、そんんじゃそこらのお寺さんとは見た目も中身もまるで違うんんじゃけえな。

まるで違う?

どういうことですか?

ま、それは見てもらったほうが早いじゃろうてな。

そう、これがその「崇福寺」よ!!

たしかに変わってますね!!
中国風か!!

おう。

このお寺さんは江戸時代に、中国の人らが建てた中国人のためのお寺さんなんよ。

なので宗派も、中国仏教を色濃く残しとる黄檗宗なんじゃ。

なるほどな。
見た目も中身もまるで違うっていうのは、そういうことですか。

ああ。

ちなみにこの崇福寺、中国様式の寺院としては日本最古のもので、わりと価値あるもんなんで。

マジか!!
それはすごいですね!

なので、大雄宝殿と第一峰門の2つが国宝指定されとって、それ以外も重要文化財がごろごろしとるいう次第なんじゃ。

それは一見の価値があるというのも納得ですね。

もっとも、タダじゃあ見せてくれんいうのが、ちと残念なところじゃがな。

金とんのか!!

ああ。

京都や奈良同様、観光地化されとるところのお寺さんにはありがちなところじゃな。

いくらなんですか?
300円。

高くはないが、安くもないな。


まあ、ちょうど「出してもええか」と思える程度ではあるかの。

さすがは福建省出身の華僑が興した寺だけあって、商売がうまいよの。

商売って……
もうちょっと言葉、選ぼうぜ……

言葉を選んだところで、意味は一緒じゃ。

ま、300円で国宝やら重文やらが拝めるんじゃけえ、これぐらいは仕方のないところじゃろうて。

褒めてるんだか……
けなしてんだか……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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