149話① 宮崎のシンボル「八紘一宇の塔」

文字数 1,013文字

今日は宮崎県のシンボルとも呼べる名所を紹介しちゃろうかのう。
シンボル?
宮崎にそんなものありましたっけ?

ああ、あるんよ。

しかもでっかいのがな。

かなり目立つのか?

ほうじゃな。

なんせ小高い山の上に建てられとる塔じゃけえのう。

マジかっ!!

ああ、これがその宮崎のシンボル、

平和台公園にある「八紘一宇の塔」よ!!

でけえ!!
これは見応えありますね!!

ほうじゃろう。

ちなみにこれの元々の名称は「八紘之基柱」というんじゃ。

八紘之基柱?

「八紘一宇」は「はっこういちう」でいいんですよね?

では、この元の名前「八紘之基柱」は「はっこうのきちゅう」と読むんでしょうか?

いや、「あめつちのもとはしら」じゃな。


読みにくいわ!!

まあ、こればっかはしょうがないのう。

なんせ元々は『日本書紀』の引用からのもんじゃけえな。

日本書紀?

おう。

『日本書紀』に「八紘(あめのした)を掩(おお)ひて宇(いえ)にせむ」とあってな。

これを「全世界を一つの家のようにすると解釈したもの」なんじゃ。

世界平和のスローガンみたいなものですか?
字面だけを見ればな。
というと?

ああ。

戦前はこれをスローガンにして、日本が世界侵略をしたんじゃ。

なので、この塔が建てられたんも、戦前の1940年に「神武天皇即位紀元(皇紀)2600年」を祝ってのものだったんじゃ。

じゃあ、めちゃくちゃ軍国主義の象徴じゃないですか!

おう。

なので、戦後は「八紘一宇」の文字と、周囲に配置された4体の神像のうち、武人を象徴する「荒御魂像」が外された上に、塔の名称も「平和の塔」と改められることになったんじゃ。

そんな経緯があったのか……

で、一時期はロッククライミングの練習場になるほど荒廃したそうなんじゃが、「いや、むしろこの塔は平和のシンボルとして、復活させるべきじゃね? 八紘一宇も荒御魂像も、それそのものは悪いもんじゃないよね?」となり、「荒御魂像」は1962(昭和37)年に、「八紘一宇」の文字は1965(昭和40)年にそれぞれ復元。

かくして、「八紘一宇の塔」はこうして甦ったというわけなんよ。

なるほどな。

ちなみに元々は「八紘之基柱」で、いまは「平和の塔」なのに、

今岡先生が「八紘一宇の塔」と呼んでいるのはなんでなんですか?

ああ。

正式名称が戦前と戦後では異なるわけじゃが、

以前から通称の「八紘一宇の塔」がよくつかわれとったそうな。

まあ、書かれとる文字も「八紘一宇」じゃけえ、

みんな昔からそう呼んどったんじゃろうな。

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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