78話① 【変】「さる寺」として有名な、東京の「栄閑院」

エピソード文字数 1,309文字

今日は変わった名所を紹介しちゃろうかの。
いや、てめえが紹介するのって、たいてい変わったところじゃねえか……
むしろふつうのところがあまりないですよね……

おいおい、暴論はくのう。

たまにゃあ、レアスポットも紹介しとろうが!

たいがい行きにくいところじゃねえか!!
じゃけえ、レアスポットなんじゃろうが!!
……この場合、先生の言うことは正しいんでしょうか?
……間違っている気がするが、正論のようにも聞こえるから不思議だよな。

まあ、ええ。

言うても、今日紹介するんは、

ちゃんと東京都の史跡としても認められとるところじゃけえな。

ほう。

では、まともなところってわけか?

ま、そのへんは見解がわかれるところじゃろうがな。

そう、今日紹介するんは港区の栄閑院

通称「さる寺」と呼ばれとるお寺さんじゃ!!

猿だ!!
まごうことなき猿ですね!!
猿塚まであるじゃねえか!!
じゃけえ、さる寺なんよ。
しかし、なんでまたこんなに猿の像があるんですか?

なにか由来でもあるのか?


ああ。

ここはもともとふつうのお寺さんじゃったんじゃが、

江戸時代初期の寛永年間の頃に泥棒が入ったんじゃ。

泥棒?

おう。

しかもこの泥棒、ふつうの泥棒じゃなかったんじゃ。

もしかして猿でも率いていたのか?
お、当たりじゃ!


マジかっ!!!!

うむ。

もともと猿回しに扮した泥棒じゃったようでな。

ふつうに猿を連れて侵入したそうな。

じゃが、そこを住職に見つかり、説教されたんじゃと。

で、どうなったんですか?

住職の説教で改心した泥棒は、猿を置いて諸国行脚の旅に出たそうな。

で、人慣れしとった猿はそのまま寺にいつき、

寺のマスコットとして人気者になったそうな。

マジか……

そして、それ以来この寺は誰いうともなく「さる寺」と呼ばれるようになり、

猿が死んだ後も、その名に違わんよう猿の銅像を置いとるいうことなんじゃ。

しかし、なんでその泥棒、寺に入ろうとしたんだろうな……
金目のものとかあまりなさそうな気もするんですけどね……
仏像とか金気(かなけ)のもんならあるんだけどな(笑)
武松さん……
いや、当時は寺にわりと金があったんで。
マジでっ!?

おう。

昔からよう「火事とケンカは江戸の華」と言われとったが、

そんだけ江戸に火事はつきものじゃったんよ。


よく「江戸っ子は宵越しの金はもたねえ」なんてことも言われるが、

これも「火事でなんかも焼けるんで、下手に蓄財はできん」いうのもあったけえなんじゃ。

なるほどな。

しかし、全員が全員そういうわけにもいかん。

とりわけ商家は金がないと商売が成り立たんけえな。

じゃからといって、自分ところに蓄財しとって火事で焼けてしもうては

文字通り「お釈迦」となってしまう。

そういうわけで、お寺に預けるいうのが一般的じゃったんじゃ。

お寺に預ける?

おう。

寺は比較的広い土地があるけえ、焼けにくいんじゃ。

また寺の周りは墓地じゃけえ、それもあって焼けにくい。

火事の避難場所にもよう指定されとったぐらいじゃけえな。

なので、商家やら金持ちがお寺に預けるようになったんじゃ。

そういうことがあったんですか……

そういうわけでお寺さんに忍び込めば、それなりの金銀があるいうことなんよ。

よく知ってんな……
勉強したけえな。
はいはい……

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)
※これは自由参加コラボです。誰でも書き込むことができます。

※コラボに参加するためにはログインが必要です。ログイン後にセリフを投稿できます。

登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色