81話② 比叡山レポ「平成の大改修」

文字数 1,176文字

で、残りの二塔は?

そんなに慌てなさんな。

ちなみに横川は残り二塔とはけっこう離れとるが、

「東塔(とうどう)」と「西塔(さいとう)」は

まだ比較的近いんじゃ。

どのくらいなんですか?

東塔から横川までは一時間半ほどじゃが、

東塔から西塔までは歩いて20分じゃな。

近いといえば近いですが……
比較対象がおかしいって話だな……

ま、そんなわけなんで三塔それぞれ

バスか車での移動が無難じゃろうな。

で、横川の次に行ったのは?

ああ。

次は西塔の方に行ってきたわ。

これがそうじゃ!

これはまた見事なものですね!

ほうじゃろ。

ここのメインの「釈迦堂」は信長による焼き討ちの後、1595年に園城寺弥勒堂を移築させたものでな、現存する延暦寺の建築では最古のものになるんじゃ。

いつぐらいのものなんだ?

作られたのは、南北朝時代の1347年の建立じゃと伝えられとる。
園城寺もよくそんなものを移築させましたね。
ま、無理やりじゃがな。
無理やり?

ああ。

なにしろ園城寺と延暦寺は仲が悪いけえな。

園城寺は大反対したんじゃが、時の権力者・秀吉が有無を言わさず移築させたそうな。

ひどい話ですね……。

秀吉は信長の焼き討ちのときもこっそり本尊を逃がしたりしとるけえな。

どちらかといえば比叡山びいきじゃったんじゃないかの。

しかし、「本尊を逃がした」っていう表現はどうなんだ?

それについては、こういう伝説があるんじゃ。

というのも、その秀吉が逃がしたご本尊、琵琶湖の近くまで逃がされたんじゃが、

そこから自ら泳いで琵琶湖を渡り切ったいう伝説があるんじゃ。

マジかっ!?

伝説の類じゃろうがな(笑)

その琵琶湖を泳いだ仏様は現在比叡山の国宝殿で見ることができるけえ

実際にその目で見てみるんも乙なもんじゃろうて。

国宝……多そうですものね。

多いな。

で、その国宝殿がある東塔はこんな感じじゃ!

これは見応え十分だな!

ほうじゃろう、ほうじゃろう。

これぞ仏教の聖地いうもんじゃけえな。

ちなみに比叡山東塔のメイン、いや、比叡山そのもののメインともいうべき「根本中堂」は、現在「平成の大改修」中じゃけえ、フルでは見れんがの。

それは残念な話ですね……。

もっとも、改修中でも一部は公開されとるんで、かえって改修中のレアな部分が見れるいう一面もあるがの。

一部は足組のステージ上からの撮影が許可されとるんで、この機会にいくんもえかろうて。

その模様はこんな感じじゃ!

たしかにおもしろいものですね!
これ、いつまでやってんだ?
平成の大改修は2016年スタートで、終了は10年後の2026年を予定されとるわ。
それ、平成の方が先に終わるじゃないですか!

じゃけえ、そのうち「平成・令和の大改修」とでも

呼ぶようになるじゃろうて(笑)


なりそうだな……。

ま、そがいにゲンナリしなさんな。

次のページでは、その比叡山ならではの逸品を紹介しちゃるけえ、

せいぜい期待しときんさいや!

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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