第648話 老人のぼやき

文字数 787文字

 この歳(78歳)になって初めて加齢とは病気との闘いだと思うようになってきた。迫り来る様々な病気や不調に負けてしまえば、もう人生は終了したのと同じになってしまう。ハメマラとはよく言ったもので、歯の不調、目の衰え、それに男性機能の衰退が顕著になっていく。男性機能はまだ何とか現役をかろうじて保ってはいるが、もうその機能を使うこともなく、残念ながらその気も消えうせた。それよりもこの器官が夜の煩わしい頻尿処理の器官としてだけの嫌な奴に成り下がっている。



  ウオークで見かけた風景


 白内障手術を終えてホッとしたと思ったら、次に皮膚全域の痒い痒いが待っていた。それは何とか一年強を経過して小康状態を保ってはいる。峠は越えた感じがある。歯のほうは3ヶ月に1度の点検が欠かせない。行くたびにいまだに残っている親知らずを抜けと驚かされている。親知らずを抜くのは口腔外科範疇だという。それで余計に恐ろしくなっている。次にやってきたのが今回の「変形性膝関節症」だった。原因は自分でも少し分かっていたことで、肥満と運動不足が祟ったのだ。今年は天候が不調で雨の日が多く、いつものグランドゴルフが中止になり、ウオークも極端に減少したことが筋肉低下につながったのだろう。もう現状維持でさえ大変な歳になっている。
 早めの対応と思い、近所のリハビリに通う日々が続いている。そこには概略同年齢であろう人がわんさと集まっている。精勤に通っては見たが一向によくならない。ネットで情報を見てみると、この病気の回復のためにはリハビリと協調しての筋肉強化が必須と知った。先生はそんなことは一切言わない。そこまではしないということだろう。その日から痛みをこらえながら、患部へのストレッチとグランドゴルフ、ウオークを自分に課したところ何とか回復の兆候ありという現在地にいる。何とも寂しい話だ。


   ウオークで見かけた風景

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