第86話 役所の試算

文字数 629文字

 今日の新聞に「太陽光がコスト割高」との見出しで、経済産業省が出した発電コストの試算が載っていた。コストが高い順に太陽光18.9円、風力発電18.5円、原子力14.4円、石炭火力13.9円、天然ガス火力11.2円とある。
 こういう役所が出す試算には、いつも何かの裏があるような気がしている。何かの意図があって、そのために都合のいい数字を並べているのだと思ってしまうのだ。石炭や天然ガスは、CO2削減の世界的な観点から使いづらい。そこで、太陽光や風力が割高となれば、原子力を今のところは使わざるを得ないという結論に持っていこうという作意が見え隠れする。少なくとも、しばらくは原子力を使わざるを得ないという流れを作りたいのだ。
 しかし、考えてみれば東北の大地震での大事故で、いまだ大きな問題を抱えており、修復や補償、廃棄水の問題などまだまだどのように進展するかわからない。それにウラン廃棄物の処理・処分の問題もまだまだ手付かずだ。これらの問題を処理するためには、莫大な金が必要だ。それらに投入した金額は誰も知らないし、発表もない。そんなことは、一切触れていない試算なのだ。こんな机上の計算で国民を騙そうとする。日本の頭脳と呼ばれる人が集まって、何と言う馬鹿げたことをしているのだろうか。情けなくなってしまう。
 太陽光や風力発電が大事故に巻き込まれたとしても、その修復や復興に大きな経費がかかるわけはないのに。私は太陽光や風力発電の回し者ではありません、念のため。



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