第120話 密室の中

文字数 535文字

 次の総理が誰なのか、候補者が乱立と報道は面白おかしく騒ぎ立てている。17日が告示なので、選挙までには10日ある。いつものことだが、政治の見えないところ、いわゆる密室の中で、様々な駆け引きが行われている真っ最中なのだ。
 もうしばらくすると、一定の方向が決まってくるだろう。いつものことの繰り返しだ。今回の総裁戦のキャスティングボートを握っているのは、やはり二階なのか安部なのか。政治権力を引き続き保持していくことが、この二人の最大関心事なのだ。
 過去に何度も行われた総裁選を振り返って、気づくことがある。それは候補者の顔、雰囲気、話法が勝敗を決めるということだ。安部さんのもっとも優れた点は、顔と雰囲気だった。いわゆる押し出しが上手かった。長く続く政治家の家系は伊達じゃない。田中角栄や小泉純一郎は話し方に特徴があり、国民を引き付けた。パフォーマンスが抜群だった。やはり政治家にも人気が必要なのだ
 その点からいうと、今回は河野さんのほうが、石破さんや岸田さんよりは目立っている。中身のことは分からない。しかし、これは日本の顔としても最重要なことなのだ。石破さんは、話し方や目線のありか、歯切れの悪さなど、すごく損をしているように思う。本人はそれに気づいているのだろうか。



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