第161話 昼ウオーク

文字数 524文字

 

もう朝のウオークは無理だ。体に負担をかけてまで頑張る必要もない。なので、昨日は3時過ぎに家を出てウオーク開始。世間の人はすっかり冬支度の服装だ。薄手の長袖は風が通ってうす寒い。気温の変化になかなか付いていけない。
 いつものように深夜便の聞き逃しを調べると、15日(金)に「もうあかんわ」という題名の面白そうなものを見つける。阪神大震災に遭遇した一つの家族の物語だ。自分も同じ経験をしているので興味がわく。聞き進めるうちに、これは「もうあかんわ」のとおり、大変な事態に遭遇した家族の娘が書いた日記だとわかる。その日の出演は母親で、震災以降に独立した主人の突然の死、そして長男の自閉症発覚、そして本人の突然の病気発症、そしてそれをあっけらかんと見守るこれを書いた娘の日記なのだ。
 帰宅後調べてみると、この日記がいま大きな話題を呼んでいるという。次回は、書いた娘本人が出演する。今から楽しみだ。
 人間とは勝手なもので、人の不幸に同情を寄せながら楽しむという習性がある。他人の自慢話や出世物語に羨むことはあっても、あまり真剣には聞かないものだ。
 深夜便には人それぞれの人生がちりばめられている。ラジオを共に気持ちのいいウオークを続けていこうと思っている。



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