第25話 鬼のすみか
文字数 637文字
将棋の順位戦が昨日行なわれた。B級1組という「鬼のすみか」と言われる実力者が集結しているところだ。地球の人ではないと言われている藤井聡太が、この難関のクラスを一期で抜けて、A級へ進出することが期待されている。
藤井の相手は稲葉八段、昨年までA級に在籍の実力者だ。10時に始まった戦いは、翌日の午前1時9分、藤井が投了した。何という過酷な戦いだろう。観戦していた僕は途中で眠ってしまい、眼をさましたら12時前だった。それからまた観戦という具合だった。
藤井聡太のファンである僕は、今回の戦いで重大な発見をした。それは彼が負けるときに見せる癖だ。本人はそれに気づいているのだろうか。勝負の最終番、深読みの彼は、自分で自分の勝負を相手の立場に立って読みきって、自分が負けることを発見する。そうすると彼は、明らかに落胆の雰囲気や態度が見え出す。当然、相手も名うての実力者だ。その雰囲気を察知するだろう。藤井が自分の負けを読みきった以上、自分は間違わなければ勝つと。一ヶ月前の深浦戦もそんな感じを最終番で感じた。
将棋は最後の最後まで勝敗の行方はわからない。一手のミスが逆転を生むゲームだ。まだ彼は18歳、正直さは大きなマイナスだ。彼にポーカーフェースという武器を早く身につけて欲しいと思った。こんなヘボな感想は間違っているかもしれない。早かれ遅かれ、彼は身につけるだろうことだけれど。
途方もなく強い彼に、全くのヘボ将棋のアマチュアが言うことではないとわかりつつ、書いてしまった。
藤井の相手は稲葉八段、昨年までA級に在籍の実力者だ。10時に始まった戦いは、翌日の午前1時9分、藤井が投了した。何という過酷な戦いだろう。観戦していた僕は途中で眠ってしまい、眼をさましたら12時前だった。それからまた観戦という具合だった。
藤井聡太のファンである僕は、今回の戦いで重大な発見をした。それは彼が負けるときに見せる癖だ。本人はそれに気づいているのだろうか。勝負の最終番、深読みの彼は、自分で自分の勝負を相手の立場に立って読みきって、自分が負けることを発見する。そうすると彼は、明らかに落胆の雰囲気や態度が見え出す。当然、相手も名うての実力者だ。その雰囲気を察知するだろう。藤井が自分の負けを読みきった以上、自分は間違わなければ勝つと。一ヶ月前の深浦戦もそんな感じを最終番で感じた。
将棋は最後の最後まで勝敗の行方はわからない。一手のミスが逆転を生むゲームだ。まだ彼は18歳、正直さは大きなマイナスだ。彼にポーカーフェースという武器を早く身につけて欲しいと思った。こんなヘボな感想は間違っているかもしれない。早かれ遅かれ、彼は身につけるだろうことだけれど。
途方もなく強い彼に、全くのヘボ将棋のアマチュアが言うことではないとわかりつつ、書いてしまった。