第６１３話　１８年ぶりの優勝

　なんと１８年ぶりに阪神が優勝した。ひと昔もふた昔も前の優勝をほとんど覚えていない。自分が還暦の歳、いまや喜寿も過ぎ去ろうとしているのだ。そんなに長くAREから遠ざかっていたのに、阪神ファンは全国に増え続けている。考えられないことが現実に起きている。阪神ファンはダメ虎を見捨てずにずっと応援し続けてきたのだ。何とも凄い阪神ファン、万歳！



　今回の優勝の一番の功労者はやはり岡田監督だろう。心憎いばかりの選手起用、若手の発掘、１、２番の固定と８番木波の活用、４番への大山の固定など数々の阪神ファンをあっといわせる戦略を駆使しての優勝だった。なかでも秀逸なのは、四球をヒットとみなすという戦法だった。ボールを見極めることによって、四球以上に相手にダメージを与えたことは驚くべき魔法のような手法だった。選球眼を養う、ストライクを打つ、後へつなぐことができる、相手のピッチャーや首脳陣へのプレッシャーは限りなく大きい、相手のミスで点を取る。こんな作戦はありそうでなかった恐るべき作戦だ。



　次はこの勢いを保ったまま、関西ダービーの制覇を願うばかりである。