第615話 <大事なこと>

文字数 588文字

 最近の世の中は、<大事なこと>が隠される時代なのだなと思う。ジャニーズの事件にしても、ビッグモーターの保険詐欺にしても、何らかのきっかけがあってその実体が世間にさらされ、世間は大騒ぎする。しかし冷静に世の中を見ていると、これらは氷山の一角のような気がする。世間には隠し続けることがもう不可能になっていることが、山ほどあるのだと思う。ロシアや中国、それにアメリカにも隠し続けなくてはならないことがいっぱいあるのだろう。我が日本にも間違いなくあると思う。



 それは国家予算と国債の関係だ。昭和50年ぐらいから国債が発行され続け、本年(令和5年)末にはその残高額、1068兆円だという。予算の赤字補填は全て当たり前のように国債が発行される。誰もがこれは当たり前のことだと思っている。不思議とも何とも思わなくなっている。メディアもそれを追求しない。国債の発行当初は、これは一時的なものですぐに解消されると言っていたような気がするのだが。
 この仕掛けの根っこは、国(官僚達)が国民の貯蓄を充てにしているということなのだ。勤勉な国民の貯蓄が国債残高を上回っているからだ。それをメディアは報道しない。メディアは抑制を受けているのかもしれない。全く、ジャニーズの事件と同じ構造(ジャニーズとメディアは持ちつ持たれつ)になっている。



 残念ながら、この貯蓄額を上回る国債発行の日はそう遠くはない。
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